
【旬な話題を訊くVol.4 後編】飲食店不振の中 ランドマークSuria KLCCに 新規日本食店がオープン 仕掛けたのは 1人のシェフだった with SAKANA 齊藤 誠 氏
オーナー 齊藤 誠 氏インタビュー
今回Mtownは活躍の場を広げられている齊藤氏の人物像や考え方を取材しました。
今回お話を伺ったのは……
Sushi Hibiki / SAKANA Japanese Dining
オーナーシェフ兼経営者
齊藤 誠 氏

Mtown:齊藤さんの経歴を教えて頂けますか。
齊藤氏:1996年東京都立上野高等学校卒業。都内の寿司店で20年従事。
技量修得の節目にさらなる研鑽の為国外へ。
複数の外資系企業でシェフを務めて2015年リッツ・カールトン京都 鮨水暉で責任者を務めたのち、マレーシアへ来ました。
2018年 Sushi Hibiki を起業。オーナーシェフ兼経営者として飲食店体験価値向上を目指して日々邁進中です。
Mtown:突然海外に出られるなんて、すごい勇気ですね。
数ある国の中でマレーシアを選んだきっかけは何かありますか。
齊藤氏:34歳の時にシドニーへ語学留学しました。
学生時の海外旅行以来です。
その頃は国外で起業するなど一切考えていませんでした。
一年も過ごすとWork VISA取得に必要なIELTS試験もパスできたので、ビジネスの環境を見定めるため違う国も検討しようと考えました。7カ国程暮らしてみました。
なぜクアラルンプールという問いにはご縁があったというくらいで、予備知識があったわけではありません。
Mtown:海外でお店を持つことは難しいと思いますが、どのような経緯で独立したのでしょうか。
齊藤氏:様々な条件が揃い、皆様にお返しできる業態がSushi Hibikiです。特に独立することに拘っていたわけではありません。
Mtown:今回のSAKANAの出店の経緯はいかがでしょうか。
齊藤氏:先に同じく、先方よりオファーを頂きました。
後日担当された方の1人にUNIQLO以来だと言われた時は嬉しく思いました。
Mtown:会社実績もまだ2年目を迎えたばかりですよね。
齊藤氏:はい。受賞歴や実験的に行ったイベントなどがきっかけだと思います。
KLを牽引するDarren Chinシェフをはじめ、漁業のフィッシャーマンジャパンとのコラボレーションなどです。
経営者として、ブランド力があると評価された事が光栄です。私の主観ですが、日本と同じくマレーシアの飲食店参入障壁は低いです。
ですが、コロナによりプレイヤー数自体が減りました。
さらに追い討ちをかける様に私たち日本食店が、食材の空輸によるコスト高に凌ぎ合う状況の中、タイ料理店をはじめ近隣諸国料理店の存在が無視できません。
KLCCエリアでは日本食を押し伏せる状況が明白になっています。
だからこそ、suria KLCCでのSAKANAは強い使命を感じて取り組んでいます。
この記事を読んでくださっている日本人のお客様に「便利な場所にあるし、無くなって欲しくない」と感じて頂けることこそが日本食ブランドを育て、SAKANAに存在意義を与えて下さると考えています。
Mtown:今後の齊藤さんに注目です。
この度はお時間を頂き、ありがとうございました。
SAKANA Japanese Dining
所在地:G11, G Floor Suria KLCC
TEL:03-2181-0211
OPEN:10:00 – 24:00