クランの新社屋を開設 ファナックの現法
ファナック(本社・山梨県忍野村)のマレーシア法人、ファナック・メカトロニクス(マレーシア)は2月13日、セランゴール州クランに設立した新社屋の開所式を開催した。ファナテック・メカトロニクスは、昨年11月に新社屋へ移転していた。
8346平方メートルの敷地内に設立された新社屋は、面積3456平方メートル。前事務所から約4倍拡大した。セールス・サービス・倉庫を備えた同施設には、756平方メートルのショールームが備わり、トレーニングルームも大幅に拡大した。投資総額は約10億円。
開所式に出席した小楠宏太社長は、昨年12月の国際ロボット展で披露された新型の協働ロボット「CRX」を今年の第2四半期(4〜6月)にショールームへ導入し、簡単なロボットのシステムアップを年内に開始する予定を発表した。
また小楠社長は、昨年の売上実績が17億円であったことから、今年の売上目標を20億円としていることを明らかにした。現在約2100万リンギ相当の保守部品を所有している部品倉庫についても、スペースが拡大したため部品点数を徐々に増やし、即納率を引き上げると言明。政府が推進する第4次産業革命(インダストリー4・0)に貢献していくと述べた。
なお今後の業況については、現在欧米メーカーによる中国市場から東南アジア市場への調達移管の動きが新型コロナウイルス感染拡大により促進され、今後マレーシアメーカーへの発注が増加する可能性があると分析。それに伴い同社では加工機の受注が増加する見込みだとした。
ファナテック・メカトロニクスは、マレーシア市場向けにコンピューター数値制御(CNC)やロボット、ドリルなどの販売・保守を手掛けている。装置は全て日本で製造された完成品を納入している。 【アジアインフォネット2月14日付】