ペナンなどで暴風雨=1人が死亡 北部3州で大きな被害
ペナン、クダ、ペルリスの北部マレーシアにある3州で8月9日夜、暴風雨が吹き荒れ、歩道橋や大木などが倒れる被害があった。ペナン州とクダ州ではそれぞれ1人が死亡し、40人以上が負傷した。
ペナン州では午後10時ごろから強い風が吹き始め、ペナン島のバトゥ・フェリンギやバターワースなど250カ所以上で樹木が倒れて道路などを塞いだ。
ペナン国際空港でも窓ガラスが割れるなどの被害が出て、予定していた便の欠航もあった。ペナン州では5人がけがをしたという。
クダ州ジトラ郡では吹き飛んだ屋根が二輪車に接触、運転していた女性は道路に転倒。そこに自動車が来て引かれて即死した。
また、ランカウィ島では島内26地区で同じく木が倒れるなどして10人がけがをした。同島の空港近くでレストランを営むアブドゥル・ラシドさん(43)は、通りに置いていたプラスチック製のテーブルと椅子がすべて吹き飛ばされたと風の強さを語った。
クダ州では11日までの調べで、39人が負傷した。同州のムクリズ・マハティール州首相は11日、暴風雨で州内の1358戸の住宅が損傷を受けたと発表した。特にクアラ・ムダ郡での被害が最も大きく、住宅400戸が破損したという。損傷を受けた住宅に対して州政府は資金援助するとしている。
マレーシア気象局によると、暴風雨は午後10時から翌午前2時ごろまで吹き荒れた。風速は毎秒約14メートルで。波は3・5メートルにまでなったという。
この暴風雨はタイ南部にも影響し、プーケット島でも被害が出た。