政府が環境影響評価を承認 ペナン島南部の埋立計画で
ペナン州政府は7月5日、ペナン島南部埋立(PSR)計画について環境局(DOE)より72の条件つきで承認を受けたことを明らかにした。チョウ・コンヨウ州首相は近く詳細を明らかにすると述べた。
同計画はテルク・クンバル近くの沖合を埋め立て、総面積1800ヘクタールの3つの人工島を造成するというもの。環境局に提出した環境影響評価(EIA)報告はプロジェクト・デリバリー・パートナー(PDP)であるSRCコンソーシアムが策定した。重要な条件として、▽バヤン・レパス地区の900人超の漁民に対する低コスト住宅提供という形での補償▽海洋生態系維持のための人工サンゴ礁の島周囲への設置▽定められた場所の埋立用土の使用など23の条件が盛り込まれていた。
情報筋の話として「ザ・スター」が報じたところによると、同州は2020年の第1四半期にA島(面積930ヘクタール)の埋め立てを開始する予定で、3年後の完了が見込まれている。埋め立て費用は1平方フィートあたり60リンギ。今年の第3四半期に3島の埋立建設業者の選定に向けた入札を実施する。
州政府は公開入札により州有地の一部を売却、SRCはA島の埋立工事開始に向け約2億リンギの資金を内部資金で調達する。SRCが埋立地売却により十分な資金を確保した段階でB島(445ヘクタール)、C島(323ヘクタール)の埋め立てを開始する。
州政府は、人工島3島の土地売却により700億リンギ超の収益を見込んでおり、全体の75%を公開入札を通じて売却する。収益目標のうち460億リンギを軽便鉄道(LRT)建設に90億リンギ、パン・アイランド・リンク1(PIL1)建設に96億リンギを割り当てる。
現時点のペナン島における工業用地の分譲価格は1平方フィート当たり70〜200リンギ。10%の価格上昇が見込まれるため人工島の工業用地の分譲価格は200リンギと予想している。【アジアインフォネット7月9日付