生徒十数人が呼吸困難 ジョホールバルで大気汚染か
ジョホール州ジョホールバルのパシール・グダン地区の中等学校など8校で生徒が6月24日午前、呼吸困難を起こして救急車9台以上が出動する騒ぎがあった。
同地区では前週の20日にも同様の事件が起こり、生徒15人が呼吸困難や嘔吐し、病院に運ばれた。いずれも大気汚染による被害とみられ、被害にあった生徒はすべて3階と4階に集中していた。
24日からは同地区の学校20校以上が閉鎖され、生徒2万人が自宅待機となった。
ズライダ住宅・地方政府相は24日、同地区付近を流れるキムキム川に3月に廃棄されて発見された有害廃棄物の一部の化学物質が周辺地域に拡散したと結論づけた。キムキム川では今年3月にも住民4000人以上が同様の症状を訴える事故があった。
しかし、エネルギー・科学・技術・環境・気候変動省はこれを否定。同省のムリラ・マジリス副大臣は、3月の事件では揮発性があり毒性の強いアクロレインやアクリロニトリルが検出されたが、今回はまったく出ていないと主張。川で発見された有害廃棄物はすべて指定業者により焼却処分されたとしている。環境局は現在、川周辺で前回検出された上記の劇物を扱っている工場30軒すべてを検査中とも話した。閣僚の間で異なる見解が出されており、政府は原因究明を急いでいる。
パシール・グダン地区には多くの工場があり、日系企業の工場も操業している。
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