BN内で亀裂が深刻化 解体も現実味 MCAとUMNOの批判合戦続く

BN内で亀裂が深刻化 解体も現実味 MCAとUMNOの批判合戦続く

5月の総選挙で野党に下野した国民戦線(BN)。歴史的な大敗を喫してからBN内の亀裂が深刻化している。総選挙前にBNは13党からなる連立政党だったが、6月中旬までに9党が離脱した。そのうちの4党はBNに所属していたサラワク州の地域政党で、同州のアバン・ジョハリ州首相が新たにサラワク政党連盟(GPS)を設立して政治活動を行うことを12日に発表した。現在のBNは4党のみが所属しているが、その政党どうしも互いの批判合戦が繰り広げ始め、収拾がつかない状態になっている。長く与党であったBNは風前の灯で、解体の危機に直面している。

総選挙後に口火を切ったのは、BN設立当初から参加しているマレーシア華人協会(MCA)から唯一当選したウィー・カション副総裁。「統一マレー人国民組織(UMNO)の愚行に責任は一切負わない」とUMNOを痛烈に批判。MCA幹部が大臣だった運輸省などの省庁にあった1MDB関連の資料を当局側に引き渡すとも述べ、BNの離脱をも示唆した。

これに対してUMNOは反発。タジュディン前農務副大臣は「これまで華人をUMNOはサポートしてきたのに何だ」と怒りが収まらない。選挙毎に議席を落としてきたのはMCAの責任としたうえで「MCAがしっかり働いていないからだ」と手厳しく批判した。

この批判を受け、MCAはさらに「UMNOはBNがなければ何もできない」(ティー・リアンケー対外広報官)と述べたうえ、「UMNOはエゴの塊」とこき落とした。当面は両党の批判は続きそうで、関係修復は極めて難しいとみえる。

UMNOの長老からはBNの解体を求める声も出てきている。同党の長老クラブのムスタパ・ヤーコブ事務局長は「BNの連帯精神はもうすでにない」として解体を提案。これまでUMNOが強かったためにBN自体に力があったが、現状ではMCAやマレーシア・インド人会議(MIC)、議席がなくなったグラカン党が回復する力はないと断言。多くの政党が離脱していったことから思い切って解体すべきだと語った。

一方で、UMNO内からは今後の政界での生き残りには「(UMNO)党員を他民族にもオープンにすべき」(ナズリ前文化観光相)との声も上がっている。MCAも党員を他民族に拡大する検討を始めており、両党による党員拡大が実現した場合、連立の意義がなくなる。BNは各民族の代表政党の集まりだったからだ。BNが解体した場合、野党の政界再編にもつながる可能性が出てくる。


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