【旬な話題を訊くVol.14】コロナ禍での挑戦! 除菌できるノート 『NOTEISM』は これからの 「ノートの流儀」

2021/09/30 今回お話を伺ったのは…… 「NOTEISM」開発者兼代表 エアリー・ゴウ氏 近年のコロナ禍により様々な制限が課される中、考え出されたのがこのノート、「NOTEISM」。防水性と耐久性を兼ね備えた「ストーンペーパー」と呼ばれる石を原料とした紙を使用しているので、濡れてもヨレヨレにならず、除菌できるノートとして医療現場でも活用が期待されています。そんな「NOTEISM」開発者であり代表のエアリー・ゴウ氏にお話を伺いました。 ゴウ氏が考える、新しい「ノートの流儀」とは ブランド名の語源はNote + ismでノーティズム。イズムというのは、主義、学説、特性、作用など様々な意味がありますが、私は「ノートを使う哲学」(Philosophy of using note)と意味付けています。コロナウイルス禍や環境問題など、個人の生活スタイルや考え方は今までとは変わりつつあります。原材料に石を使っているので環境に優しく、除菌も可能なこのノートは、利便性と思想を融合したこれからの「ノートの流儀」になると信じています。 日本に大学留学していた時、着想を得た 文部科学省の留学生制度で東京大学に入学し、4年間心理学を学びました。日本に行って最初に驚いたのは、流通している商品の種類の多さです。幅広く多様なニーズに沿った商品が驚くほど陳列されていて、かつてのマレーシアでは見たことのない光景でした。 在学中、他の東大生に驚いたことは、ひとつの事に対するこだわりと言うのでしょうか。例えばペン1つとっても、知り得た情報を自分なりによく考察・分析し、自分の意見と捉え方をしっかり持ち、完璧なまでに探究する姿勢があってとても驚いたのを覚えています。 当時から文房具には興味があり、日本の伝統技術が盛り込まれた文房具のデザインには、思わず「ワオ!」の連続でした。当時は「ノートの達人」というノートの取り方を解説した本が話題で、私も何冊か読みました。「東大合格生のノートのとり方」を参考にKOKUYOが開発した、ドット入り罫線があるキャンパスノートが発売されたのも同時期で、自分もいつか「完璧なノートを作ってみたい」と考えるようになりました。 実用性とお手頃価格が“かなめ” また、私は日本のユニクロで1年間働いた経験もあります。ご存知のようにユニクロには、フリースやヒートテック、エアリズムなど、実用に適した機能性ある商品が数多くあります。世界に「良いデザイン」はたくさんありますが、実用性が備わった商品をお手頃な価格で購入できるのはユニクロの特筆すべきポイントです。そして、それが世界のブランドとして成功している大きな理由だと思います。マーケティングに触れ、爆発的な世界展開をリアルタイムで目の当たりにしたのは貴重な経験でした。 時代のニーズを反映した、除菌できるノート 携帯電話は除菌できても、ノートはできないですよね。何かいい素材がないか探していた時に見つけたのが、ストーンペーパーです。これは台湾で20年以上前に開発された原料なのですが、文房具としてはあまり一般的ではありません。ヨーロッパでは本や食物パッケージとして既に使用されています。石を原料としているため除菌してもヨレず、文字が滲まない。非常に実用性のある紙なのです。 石だと固くて書けないと心配するかもしれませんが、水性、油性、シャーペンやフリクションペン、いわゆる普通のペンは全て使えます。ただ水中で使う時は水性インクの滲む特性から、油性ペンをおすすめします。また、私たちはNOTEISMと一緒に、ボールペンの先端チップで50年以上のスイスの老舗、Premec社製の消せるペンも販売しています。一般的なフリクションペンと比べ10%ほど色が濃いのが特徴です。 「あったらいいな」を形にする 「NOTEISM」には、世界初、定規としても使える1㍉ドットの罫線を入れました。ドットが入ったノートは他にもありますが、定規まで不要となるノートは「NOTEISM」だけだと認識しています。現在は、各界のプロフェッショナル、会計士や弁護士と共に、色々な業界のプロフェッショナルの意見をもとに「あったらいいな」を盛り込んだノートを開発しています。また、非動物性ながら皮革のような手触りのヴィーガン革や、食物を原料とした環境に優しいノートカバーの開発も進んでいます。 斬新なノートをマレーシアから世界へ 高価で良い商品があるのは当然です。私が特にこだわったのは、ユニクロのように、マレーシアの人でも購入できるお手頃な価格と実用性を兼ね備えること。「マレーシアのノートといえばNOTEISM!」と言われるくらい一般的になるといいですね。また、世界の方にもマレーシアのお土産として知ってもらえるような、国際的なブランドに成長させていきたいと考えています。 Noteism D-20-05 Menara Suezcap 1, KL Gateway, 2 Jalan Kerinchi, Gerbang Kerinchi Lestari, 59200 KL TEL:03-8408-1397 Email:info@noteism.com https://noteism.com/... ...続きを読む
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【旬な話題を訊くVol.13】コロナ禍での挑戦! 一般消費者向け マーケットへの 業容拡大

2021/09/09 今回お話を伺ったのは…… OTAFUKU SAUCE MALAYSIA SDN.BHD. Managing Director 河野聖人氏 お好み焼を食べる時、焼き上がる時に感じるあのソースの香ばしい匂い。あの食欲をそそる「お好みソース」を製造・販売するオタフクソースが昨年秋から、マレーシアで積極的に一般消費者向けマーケットへと業容を拡大した。イスラム教徒(ムスリム)が6割を超えるマレーシアへ、食品製造メーカーが進出しようとすると、ハラル認証取得に腐心するとともに、原料に制限がある中で日本製により近い味を再現するため、数知れずさまざまな苦労があったという。マレーシアでの日本食の普及とコロナ禍による巣ごもり需要に後押しされ、着実に販路を広げており、商品の特徴や、マレーシアならではの事情について、OTAFUKU SAUCE MALAYSIA SDN.BHD. のManaging Director 河野聖人氏にお話を伺ってみた。 家庭用商品の展開は昨年10月から 当社がマレーシアに進出したのは2016年4月のことでした。私自身はその約2年後の18年3月にこちらに赴任しました。もっとも、それ以前から日本生産品の海外輸出拡大を目指す営業の任務を負っていましたので、マレーシア自体にはそれ以前から頻繁に通っていました。 もともとは飲食店やデリを扱うスーパーなどへ卸す業務用のソースを中心に、日本食の普及を願って、寿司酢や醤油なども扱っています。19年9月からは、トライアル的に伊勢丹さんの食品コーナーを通じて小売を行ってきたのですが、コロナ禍を経て「これは、巣ごもり需要を狙って家庭向け商品展開をすべき」と判断。2020年10月以降、AEONさんをはじめ、Jaya Grocerさん、そして先に開店したDON DON DONKIさんの店頭などで家庭向け商品の展開を始めたわけです。 売られているのはソースや冷凍たこ焼 家庭用の商品としてメインで扱っているのは、「お好みソース(220g)」などの調味料です。ソースについては目下、地元の皆さんに買っていただきたい、広めたい、という考えがあり、例えばJaya Grocerさんのような地場のスーパーでは、「日本食材コーナー」ではなく、一部の店舗を除き「ローカル調味料コーナー」に陳列されています。探すのに少々ご面倒をかけますが、手に取っていただけると嬉しいです。 本来、私たちの会社は「お好み焼」の普及というのが大きなミッションなのですが、今のところ、マレーシアのご家庭においてお好み焼などコナモノ文化を広めることが大きな課題といえます。そのため、まずは日本のソース、コナモノ文化に慣れ親しんで頂くため、現在「冷凍たこ焼(25個入り)」の販売を推進しております。私たちがこのほどマレーシア市場向けに売り出した冷凍たこ焼は、タコが小さめにカットされているのが特徴です。すでにJaya Grocerさんの一部店舗やDonkiさんで販売されているほか、近くAEONさんなどにも陳列される予定です。 調理のハードルを低くすることで日本食を身近に感じてもらい、将来的にお好み焼やたこ焼をご家庭などで手作りしてもらえるよう文化を広げていきたいと考えています。 ハラル認証の取得への苦労も 会社設立後にハラル認証を取得するためには、一定の製造や販売実績が必要なんです。 その当時、認証前の商品を日本製と並行して売らなければならないという苦労がありました。 味についても課題を感じました。研究を重ねた結果、お好みソースについては日本製とマレーシア製と比べた時、違いがわかる方はほとんどいないレベルまで到達しました。ただ、やはり「日本製をそのまま買いたい」という日本食をはじめとするノンハラールの飲食店からの要望もあり、なかなか辛い思いをします。 コロナ禍で店頭実演販売ができず 私たちの小売り商品を販売するのに、一般消費者様にアプローチできるのは、やはりスーパー店頭での試食提案の機会です。ところがコロナ禍のさなか、さまざまな規制のもとお客様と対面で説明できないのが現状です。 一方で、多くの在住邦人の方も利用されている飲食物のデリバリー需要の拡大で、ソースや醤油等が入った小袋商品の販売を強化しております。例えば、大手寿司チェーン様への醤油の導入が決まっております。 今後の販路拡大に向けた取り組みは より多くの販売チャンネルで売りたい、という意向があり、新たな卸商と組むための計画を進めています。地場のコンビニ業態、キャッシュ&キャリー、そしてスーパーチェーンなどへ展開を図り、地元の皆さんにより多くの商品をお届けしたいと考えています。 今後はさらに地元の皆さんにも、「料理を作る楽しみ」をお届けしたいです。粉食やヌードルなどに私たちオタフクの商品を楽しく、おいしく使っていただければ嬉しいですね。 Otafuku Sauce Malaysia Sdn. Bhd. No.61, Jln 5/KU6, Kawasan Perindustrian Sungai Puloh, 42100 Klang, Selangor TEL:03-3290-2942... ...続きを読む
松浦氏

【旬な話題を訊くVol.12】創立30周年を迎える 富士フイルム(マレーシア)の 進化の秘密とは

2021/09/02 屋台骨を大いに揺るがせたデジタル危機を乗り越え 今またコロナ禍の荒波に真っ向から挑む 今回お話を伺ったのは…… FUJIFILM (Malaysia) Sdn. Bhd. Managing Director 松浦 裕之氏 1991年に現地法人「富士フイルム(マレーシア)」を設立、今年で創立30周年を迎える。 カメラやフィルムのデジタル危機襲来時には同業他社が荒波に乗り込まれる中、グループ一丸となって多角経営へと舵を切り、長年に渡り培ったノウハウを医療、化粧品、デジタルイメージングの分野へと応用して事業構造を大きく転換。 この試みは成功し、顕著なビジネス成功例として世界的に注目を集める。 そんな中、新型コロナウイルスのパンデミックが世界を襲った。富士フイルム(マレーシア)は、いかにこの厳しい状況に対処してきたのか。 同社の現況ならびにコロナ対策について社長の松浦裕之氏に話を伺った。 未曾有の困難を乗り切った過去の経験を踏まえ多角化を推進、コロナ禍を乗り切る! 富士フイルムが未曽有の危機を迎えるのは今回が初めてではありません。 2000年以降に突如訪れた写真のデジタル化による本業(カラーフィルム)消失の危機を経験しています。当時、富士フイルムの売上の6割は写真フィルム事業でした。 そこで、第二の創業を掲げ、デジタル技術の自社開発、新規ビジネス創出に舵を切り、ビジネスの多角化に積極的に乗り出しました。 取引形態をB to C中心からB to Bに重きを置き始めたのもこの時期です。 もともと弊社は、映画フィルム生産から始まった企業です。そこから写真フィルム、レントゲンフィルム、カセットテープ、ビデオテープなど、時代の波の中で必要とされるものや、各時代を特徴付ける品を生み出してきました。 そのため、潮流に合った事業を見出すことができ、その多角化にも柔軟に対応できたのかもしれません。 実際、X線写真のデジタル画像化に世界で初めて成功したのは弊社です。 現在は、ヘルスケア事業、高機能材料事業、ドキュメント事業などの複数の柱に据え、このコロナ禍を乗り越えようと尽力しています。 ドキュメント事業はグループ会社である富士ゼロックスがビジネスを推進しておりましたが、2021年4月1日より「富士フイルムビジネスイノベーション」に名前を変えて、FUJIFILMブランドとして新たなビジネスを展開するとともに、富士フイルムグループの技術力や知恵を集結し、シナジー創出を加速させ、より革新的な商品やサービスをさらに多くのお客様にお届けして参ります。 富士フイルム・マレーシアのヘルスケア事業とは 今、グループ全体が最も力を入れているヘルスケア事業は予防、診断、治療の3分野から構成されていますが、マレーシア法人では主に、「診断」に関わる事業促進を図っています。 具体的には、X線、内視鏡検査、超音波検査用の各診断装置を当地の医療機関にご提供しています。 また、マレーシアの疾病傾向として肺疾患が多く見られること、地域医療、へき地医療の改善が当地における大きな課題であることから、高性能なシステムから小型でポータブルなX線装置まで多様に渡る診断装置の開発・普及に努め、マレー半島東海岸や東マレーシアを含む各診療所にも足を運んで設置を進めています。 また、今後、CT・MRIなどの大型診断装置についても販売を予定しており、マレーシア国内での医療診断機器プロバイダーとしてNo.1になることを目指しております。 新型コロナウイルスによるパンデミックが写真産業に与えた打撃とは マレーシア政府による活動制限令(MCO)が発令された2020年3月以降、結婚式や卒業式など、あらゆるイベントの開催が中止・延期され、旅行にも行けなくなりました。 そもそも写真とは「記録」であり、「思い出」です。 つまり、残すべき記録や思い出に残るイベントが制限されてしまったわけです。 これを受け、カメラマンによる撮影、アルバム制作、プリントサービスなど、写真産業界に対する需要が一時大きく停滞、未だコロナ禍以前のようには戻っていない状況です。 ステイホームとSNSが市場に変化をもたらす 一方、厳しい活動制限令が続くにも関わらず、マレーシアでは撮ったその場でプリントが楽しめるインスタントカメラであるチェキ(当地商品名インスタックス)の売上は巣ごもり需要の恩恵もあり、昨年下半期からは前年売上を上回る伸びを見せています。 これはマレーシアに限らず世界的に見られる傾向で、若者の間で「思い出を写真プリントにして残す」ことがファッションとして受け入れられているようです。 ステイホームおよびSNS時代が、B to Cビジネス市場に大きな影響を及ぼしているようです。 これまでチェキは女性の間での人気商品でしたが、4月21日に若い男性をメインターゲットとしたmini40を発売。 マレーシアのメンズブランドPMC(Pestle & Mortar Clothing)とコラボしたスペシャルエディションは、発売開始から3日で売り切れるという現象を見せました。 これを機に、幅広いユーザー層に対して、思い出を形に残せる写真の素晴らしさが再認識されると嬉しいです。 社会的課題を解決する企業でありたい 2000年危機をはじめとする大きな壁を目の前にする度に、我々は「社会的課題を解決する企業でありたい」という理念に立ち戻り、それこそが危機を乗り越える鍵であると気付かされてきました。 コロナ禍で緊急に設立された大規模コロナ治療センター向けのモバイルX線診断システムの導入やコロナウイルス増殖抑制に期待のかかるアビガンの供給、またこの国の主要産業のひとつでもある石油天然ガスプラント向けの非破壊検査ソリューションの提供など、今この地で何が求められているかに思いを馳せながら、試行錯誤の日々を過ごしています。… Read More »... ...続きを読む

【旬な話題を訊くVol.11】コロナ禍のWFH需要拡大で 企業の「デジタル化」をサポート

2021/05/27 今回お話を伺ったのは…… ORIX Leasing Malaysia Berhad President 佐藤 文彦氏 日本最大級の多角的金融サービス企業のひとつ、オリックス(ORIX)。プロ野球球団を保有していることで有名な同社だが、マレーシアでは現地法人ORIX Leasing Malaysia Berhad(OLM)が国内で最も歴史を持つリース会社として運営を行っている。新型コロナウイルスの感染拡大で、厳しい行動制限が行われて来たこの危機にどう立ち向かったのか。同社の業務内容と共に、足元のコロナ禍対応についてお話を伺ってみた。 マレーシアへはいつから 進出しているのですか 1964年に日本で創立したオリックスは、1971年に海外進出を果たしました。マレーシアにも1973年に進出しましたから、再来年で50周年を迎えることになります。現在の業容はマレーシア国内に19拠点、シンガポールに1拠点を持ち、650人の社員が働いています。 「ほかにはないアンサーを。(Answers, Custom Fit.)」をスローガンに、大きく分けて3つの事業に携わっています。メイン事業である法人向けファイナンス事業は建設機械・設備をはじめ、PCなどIT関連機器、オフィス設備、商用車、医療機器など幅広い分野のリースとローンを取り扱っています。2つ目の軸は設備類のレンタル事業ですが、これはオフィス向けのICT機器やシステム、OAに関わる分野のレンタルを行っています。そして3つ目は車のレンタル・オペレーティングリース事業となっています。 顧客マーケットについて 教えてください お客様の大部分は地場の中小企業(SME)ですが、車のオペレーティングリース等については、日本を含む世界から進出している多国籍企業や地場のGLCと呼ばれる大企業も数多くあります。これは商品ごとにお客様のニーズが違うからです。たとえば車のオペレーティングリースの需要は多国籍企業からで、建設機械の需要は地場のSMEといった具合です。 オリックスは日本にルーツのある企業ですが、マレーシアでは早くから現地化を進めたこともあり、こちらに進出されている日系企業様向けのビジネスは営業全体に占める割合でいうと多くありません。 コロナ禍で顧客の要望に 変化はありましたか デジタル機器リースの需要が増えました。マレーシア政府が「活動制限令(MCO)」を導入したことで、企業は「WFH=Work from Home」を実施する必要に迫られ、WFHをするためには、社員にデジタルインフラを提供する必要があり、その際にリースを活用されたからです。 そのような状況なので、現在はデジタル機器が品薄になっていますが、我々はこれまでのサプライヤー様との良好な関係を活かして、各種のPC本体、サーバー、ワークステーション、プリンター、計測用機器など幅広くタイムリーに提供することができています。 デジタル化の推進は私たちの「未来志向」の考えにも合致します。顧客の皆様へのサポートを行いながら、互いに新たな形態での業務への取り組みができれば、より望ましいのではないでしょうか。 コロナ禍にはどう対処したのでしょうか 昨年3月に突然MCOが導入されたときには、誰ひとりとしてどうしたらよいのかわからない状態でした。そこでまず社内に「Covid-19委員会」を設けました。その目的は「社員の安全確保」、「事業の継続」、「ガバナンスの徹底」です。 この目的に沿って、コロナに関する情報をすべてここに集めて、問題が起きるとすぐにオンラインでメンバーが集まり、その場で即断していきました。政府の発表が錯綜していたり、告知がマレー語で通訳に相違があったりする中で、判断に迷うことも多々ありましたが、きちんと解釈をして、社員全員で共有することにより、社内運営はうまく機能しました。 今後どのような戦略を 実践していくのでしょうか 3つあります。 1つ目は、昨年1年間で傷んだものを修復して次のステップにつなげていくこと。これには困難に直面しているお客様へのサポートも含みます。我々は様々な形でコロナの影響を受けているお客様をサポートしてきました。当初は弊社単独で行なっていましたが、現在は政府と共同でサポートする体制を検討中です。 2つ目はデジタル化です。デジタル機器を活用し、効率的なWFHを推進することでオフィススペースを減らしたり、将来のためのデジタルビジネスをいくつか立ち上げています。立ち上げには複数の部門が関わるので、部門間に横ぐしが入り、時節柄オンライン上ですが、社内は非常に活気があります。 3つ目がESG、SDGsへの取り組みです。言葉やコンセプトについては皆理解していますが、真のグローバル企業として、事業を通じてどのように社会へ貢献していくのか、まだまだ考えるべきこと、やるべきことがたくさんあります。 先日、他社が持つカーシェアのプラットホームを使って、弊社で余剰になっている車の貸し出しをやってみたのですが、普段は地味に車の整備をしていたワークショップのスタッフが「自分の修理した車がスマホに載っている」とうれしそうに話し、更に「カーシェアは環境に優しくESGやSDGsの推進になる」と周りの人に説明しているのです。社内のあちこちでこのような雰囲気ができていくのはとてもうれしいことです。 すべては「トライアル&ラーン」ですが、コロナという時期だからこそ、新たな視点でビジネスを作り上げていきたいと思っています。 ORIX Leasing Malaysia Berhad No. 8, Jalan Kerinchi, Bangsar South, 59200 KL TEL:03-2632-7000... ...続きを読む

【旬な話題を訊くVol.10】未来型工場をマレーシアに! ますます進化する 三菱電機の e-F@ctory

2021/03/25 今回お話を伺ったのは…… Mitsubishi Electric Sales Malaysia Sdn. Bhd. General Manager 楢󠄀﨑建太郎氏 今年で創業100周年を迎えた世界的電機メーカーの三菱電機株式会社。ここマレーシアの販売会社である三菱電機セールス・マレーシア(Mitsubishi Electric Sales Malaysia Sdn. Bhd.)では、家庭用のエアコンや冷蔵庫、業務用の空調システムの販売をするほか、今後は特にファクトリー・オートメーション(FA)事業を拡充させるべく、Petaling Jayaにある社屋内に技術サポート拠点となる「FAセンター」を新しく開設したばかりだ。 三菱電機セールス・マレーシアが取り扱う FA機器とは? 工場の生産現場で利用される「産業用ロボット」、入力機器から出力機器の間で予めプログラムされた順番(シーケンス)に従い回路を制御する「シーケンサー」、機械の位置や方向、回転速度等を精確に制御する「ACサーボ」、各種表示器やインバータなどがあります。企業様の課題に合わせて最適な製品の組み合わせやソリューションをご提案しております。 FA機器を生産工場に導入することで 得られるメリットは? ロボット導入などの自動化によって、品質の安定化や生産性の向上が図れます。また、多くの生産工場では、製造タクトタイムの短縮、予防保全、エネルギー使用量の削減など様々な課題を抱えていらっしゃいますが、FA機器を用いて現場の状況をデータ化・可視化することが課題解決の第一歩となります。データを分析することによって改善すべき箇所が明確になり、最適な対策を取ることを可能にします。 今マレーシアにFAセンターを 開設した狙いは? マレーシアでは、電気・電子、自動車、食料・飲料等、幅広い業種の外資企業が進出を続けており、あらゆる生産現場でFA機器の需要が高まっています。さらに、近年の人件費の高騰に加え、マレーシア政府の積極的なIoT 化支援と外国人労働者の流入抑制により、FA機器による生産現場の自動化・IoT化を推進される企業様が急速に増加しています。 当社ではこれまで、FA製品に関するご提案や修理・アフターサービス、技術のご相談やトレーニングについては、シンガポールにある「アセアンFAセンター」が承っておりました。今回、「マレーシアFAセンター」を開設することにより、より迅速かつ丁寧に、マレーシアのお客様のご要望にお応えすることが可能になります。 コロナウィルス感染症拡大による影響は? コロナ禍においても中国やアメリカなどに製品を輸出される半導体、電気・電子業界様向けを中心にご注文は好調に頂戴しております。工場や生産現場で最も重要なことは「稼働を止めない」ということです。感染予防のための現場作業員の削減や管理者のリモートワークを余儀なくされた状況下では、現場の自動化・IoT化がますます進み、この流れは2021年以降も続くとみられます。 実際にあった導入例をご紹介ください 汎用プレス機械の開発・製造を手がけるアイダエンジニアリング株式会社(本社:神奈川県相模原市)のマレーシア現地法人AIDA ENGINEERING(M) SDN. BHD. 様の場合では、当社の省エネデータ収集サーバ「EcoServerⅢ」を導入された結果、電力料金の約15%削減に成功されました。「EcoServerⅢ」が機器や設備の電力消費量の情報を収集し、LAN経由で管理部門のPCなどからリアルタイムに確認できるようになり、その消費のピークを料金の高い時間から安い時間に振り分ける、いわゆるピークシフトを進められたことで、トータルの電気料金を引き下げられました。そして現在は、原単位(一定の量の製品を生産するのに必要なエネルギー)管理にも発展させ、継続的な電力消費量削減にも取り組んでおられます。 当社では、IoTという言葉が普及する以前の2003年から、FA︲IT統合ソリューション「e︲F@ctory」を提唱し、多くの企業様のスマートファクトリー(デジタルデータ活用による業務プロセスの改革、品質・生産性の向上を継続発展的に実現する工場)化を支援してまいりました。 最近では、エッジコンピューティング(端末の近い場所に分散配置された装置でデータ処理を行う技術)やAI技術を活用し、生産現場のデータをリアルタイムに解析・分析して制御にフィードバックするとともに、上位のITシステムに必要なデータを効率的に繋ぐといった、ものづくり全体の最適化にも貢献しております。 今後の目標は? 三菱電機の「e︲F@ctory」は、産業高度化を目指すマレーシアの「Industry 4WRD」政策に合致しており、高い関心をいただいております。そのため、東京にあるショールーム「東日本FAソリューションセンター」には、MIDA、MITI、MARii、MIMOS、MATRADE、SIRIMといったマレーシア政府機関、関係各所からの要人がたびたび視察に来訪されています。 三菱電機セールス・マレーシアでも、本年4月から敷地内にショールームをオープンする予定で、今後は「FA︲ITソリューションパートナー」としての三菱電機をさらに多くの方に知っていただきたいと考えております。 Mitsubishi Electric Sales Malaysia Sdn. Bhd. Lot11, Jalan219, 46860 Petaling Jaya, Selangor TEL:03-7626-5076... ...続きを読む

【旬な話題を訊くVol.9】スマートな働き方ポストコロナのオフィスはますます効率重視型に

2021/03/18 今回お話を伺ったのは…… KDDI MALAYSIA Sdn. Bhd Managing Director 松浦真樹氏 2020年、世界を席巻したコロナウィルスは人々の働き方を大きく変えた。多く人が自宅勤務を中心とする生活になり、毎日大勢が同時に出社する風景が消えつつある今、旧来型のオフィスは、その機能と在り方を見直す必要が出てきている。 電気通信事業の日本最大手KDDI株式会社の子会社であるKDDIマレーシア(KDDI MALAYSIA Sdn. Bhd)は、この変遷に早期から着目していた。現在、主力の通信事業を活かし、更に一歩進んだ新しいサービスを展開中だ。 貴社のサービス概要を教えてください マレーシアに新しくオフィスを構えられる企業様、またオフィスの移転や改装をご検討される企業様に対して、包括的なコンサルティングをさせていただいています。 IT事業者の観点から最適な不動産をご紹介することに始まり、内装工事の設計デザインと実際の施工、そこにインフラ構築とITサービスをあわせてご提供いたします。KDDIの熟練したエンジニアが全てのプロセスを通気一貫で行うことによって、企業様のご要望と課題に速やかにお応え出来るのです。 さらに当社では2020年度から、あらゆる社内設備をネット通信を介してシステムと連動させた「IoT スマートオフィス」をご提案しております。これは、従業員の働きやすさと省エネや業務効率の向上を求める企業様に、今もっとも注目されているサービスです。 コロナによる影響とその後、 働く環境はどう変わりますか? 昨年突如始まったロックダウンの直後は、オフィスのサーバーへのアクセスや情報セキュリティーについてのお問い合わせが増えました。そこから1年間、多くの方にとって自宅勤務が常態となりつつある今、より効率的に、より安全に、何処からでも仕事が進められる環境が求められています。同時にオフィスの場所としての役割も変化していきます。変化していくけれども存在自体が無くなりはしないと私は考えています。従業員同士が実際に顔を合わせて対話し、そこで偶発的に生まれるアイディアは事業躍進にとって重要なものですし、従業員個々の精神衛生を保全するという意味でも中長期的な経営策としては必要なことです。 つまり経営者の方々は現在、「リモート業務の効率化」と「ハコ(オフィス)の最適化」、この2点を同時に考えていく必要があります。この流れは以前より始まってはいましたが、コロナにより一気に加速して、今後も続くと見ています。 リモート(遠隔)業務の効率化に 必要なことは? これまで実際の対面で行なっていた業務をオンライン上で完徹できるようにする、所謂「デジタル・トランスフォメーション(DX)」が必要です。会社のサーバーにリモートアクセスして、滞りなく作業が出来るようにするのは必須で、これは今では大部分の企業様が導入されています。その状態に加え、社内のプラットフォームづくりが必要になってきます。例えば、これまでエクセル表をプリントアウトして行なっていた勤怠管理や出張精算もオンラインで出来るようにし、署名や判子も全て電子化して手元の端末上で完了できるようにします。さらにオフィスの電話をクラウドフォンに(クラウド化)すれば、オフィスの外からでも、連絡先の共有や海外にある本社やクライアント先への通話がスムーズになります。 新しいハコ(オフィス)には どのような機能が必要でしょうか? 指定された時間と場所で業務を行うような旧来型のオフィスから、より効率を重視したオフィスの形にニーズが変わっていくでしょう。「Activity Based Working (ABW)」という言葉がありますが、一人で集中したい時には個室に、同僚との対話が必要な時はカフェのようなラウンジに、従業員がその時やるべき業務に対して、どの場所でやるのが最も能率が上がるかをノートパソコンを持ち運びながら選べるようなオフィスが求められています。また業種によってはトレーニングジムや仮眠室など、自宅とは違う環境を備えることで、自由な働き方に惹かれて人材が集まりやすくなったという企業様もいらっしゃいます。 更に今後は、オフィスのスマート化が必要となってくるでしょう。前述の通り、これを当社ではスマートフォンやスマートウォッチと同義の「IoTスマートオフィス」として提唱しています。例えば、会議室の中にセンサーを取り付けて、日々の利用率を計測、システム上で可視化することによって、無駄なコストを削減することが可能です。また、室内の二酸化炭素濃度の上昇に合わせて空気を自動的に調整する天井のベンチレーションシステム(換気設備)など、空気の調整は従業員の能率を上げるのに有効で、非常に衛生的なので、人々がコロナを経験した今後はさらに需要が伸びるのではないかと予想しています。 今後の目標は? 当社のサービスは、通常のオフィスに限らず、小売店や飲食店、工場などにもご提供が可能です。対面でのお打ち合わせが難しくなっていく中で、この空間設計とI Tを融合した新たな価値をいかにしてお客様に訴求していくのか、オンラインはもちろんのこと、今後はバーチャル・リアリティ(V R)やオーグメンテッド・リアリティ(A R)の技術なども駆使しながら、当社とお客様との新たな接し方も併せて模索していきます。そして、日系企業様のみならず非日系企業の方々にも積極的にご提案をしていきたいと考えています。 KDDI MALAYSIA Sdn. Bhd. Letter Box, 125, 24th Floor, UBN Tower 10 Jalan P. Ramlee, 50250 Kuala Lumpur TEL:03-2070-5455... ...続きを読む

【旬な話題を訊くVol.8】マレーシア初の大型路面店オープンから3ヶ月 地域社会と共に歩む UNIQLO DA Square店

2021/03/11 今回お話を伺ったのは…… UNIQLO Malaysia Sdn Bhd CEO 山田悠樹氏 昨年12月18日、マレーシア初となるユニクロ大型路面店UNIQLO DA SquareがBandar Sri Damansaraにオープンした。 シンガポール・マレーシア法人の最高経営責任者(CEO)の山田悠樹氏に現在の様子と今後の展望を聞く。 開店から約3ヶ月が経ちましたが 初の路面店の反響はいかがでしょうか? UNIQLO DA Square店は、大型モール内に設営された従来の店舗とは全く異なったコンセプトでオープンいたしました。 Bandar Sri Damansaraは周囲のDesa Park CityやMont Kiara、Valenciaといった市街地からのアクセスがよく、お客様にはお気軽にお立ち寄りいただいております。 125台の車両が収容できる駐車場から店舗エントランスは直結しており、売り場は総床面積1400平方メートルのワンフロアで全ての商品を展開しております。 また、女性用品の近くにベビー・子供用品を配置したり、『AIRism』シリーズは専用売り場を設けて下着から寝具までを揃えるなど、隅々にまでお客様の動線に配慮したことで、お子様やお年寄り連れのご家族、お身体の不自由な方にもお買いものがしやすいとのお声をいただいております。 ユニクロは1984年に開店して以来、日本国内800店鋪のうち約半数がこの路面店のコンセプトで出来ており、既に台湾、東南アジア諸国のタイ、フィリピンでも大好評を得ております。 近年の経済発展により、マレーシアのお客様はこれまで以上に良質な製品とライフスタイルを求められていて、当社の路面店のコンセプトも必ず受け入れていただけるはずだと考えております。 さらに当店舗は、文化・ライフスタイルのハブとしての役割を担うべく、DA Squareと周辺地域のコミュニティの活性化を目指しております。 お客様にとっての利便性を更に追求し、場所の価値を向上させることによって、持続可能な新しいビジネスを誘致し、長期的な経済の安定に寄与いたします。 将来的には、地域の皆様と共に楽しめる特別なイベントを定期的に開催することも計画しております。 これまでもマレーシアのコミュニティーと組んだ展開、 またはマレーシアの特定な団体や人への貢献活動というのはあったのでしょうか? ユニクロの母体である株式会社ファーストリテーリングは、世界屈指のアパレル製造・販売業であると同時に、「服のチカラを、社会のチカラに。」というサステイナブルな理念のもと、世界を良い方向へ変えていくための不断の努力をしております。 「Community(地域社会)」は、この他の「People(人)」「Planet(地球環境)」と並んで、我々の事業を支える大切な3つのテーマのうちの1つであり、世界各所の店舗とその地域社会とのつながりを深め、お客様と共に活動し、社会との共存・共栄を指します。 マレーシアでは、2014年より、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)と協力のもと、お客様からご提供されたリサイクル可能なユニクロ商品を難民に毎年寄付する活動をしております。 この他、マレーシア各所のNGOと協力して恵まれない地域や被災者へ製品を配布する活動に取り組んでおり、2020年10月にはクアラルンプールにあるホームレス・シェルター(Kuala Lumpur Homeless Transit Centre)に洋品コーナーの常設もいたしました。 新型コロナウィルス感染症が本格化した2020年には、マレーシアの医療従事者にAIRism 製品13000点以上を寄贈しております。 また、ユニクロの各店舗は、教育プラットフォームとしての役割も担っており、障害者や難民の方々をご招待して、商品販売のスキルを習得できるトレーニング・イベントを随時開催しております。 また、ひとり親や難民の方々が製品の端切れ布やリサイクル品を活用してデザインしたTシャツを販売、社会事業と結びつけることによって、その収益をそれぞれの方々に還元させていただいております。 コロナウィルス感染対策として 店舗で行なっていることを教えてください ユニクロは、お客様、ならびに従業員の健康と安全を最優先に考え、店内での常時マスク着用、体温検査、消毒液を使用したこまめな店内清掃と手指の消毒等、マレーシア政府による行動規制(SOP)を順守するほか、ソーシャルディスタンスを店内のみならず従業員控室においても徹底しております。 また、試着室の個室は一つ置きにご利用いただき、一度に入店するお客様の数の制限をさせていただく等、お客様にもご協力をいただくことにより、感染症の拡大防止に努めております。 UNIQLO Malaysia Sdn Bhd DA… Read More »... ...続きを読む

【旬な話題を訊くVol.7】カルテックの革新的な技術で世界を変える

2021/03/04 今回お話を伺ったのは…… カルテック株式会社 落合平八郎氏 カルテック株式会社は2018年4月染井 潤一氏により大阪府大阪市にて創業。 染井氏は長年大手総合電機メーカーでの経験を生かし最適なデバイスはなにかを模索し「光触媒デバイス」に着目しました。その技術を用いて開発されたのが「光触媒 除菌・脱臭機」シリーズ。 確かな効果により人気を博し、現在日本では在庫が品薄が続いています。 そんな人気製品が日本機材株式会社のマレーシア現地法人NK Automationを代理店として マレーシアに初上陸。 今回エムタウンではカルテック株式会社の広報部の落合平八郎氏に話を伺いました。 まずは製品について教えてください。 落合:弊社の製品は「Turned K」というブランドで光触媒を使用した「光触媒 除菌・脱臭機」を販売しており、壁掛、脱臭LED電球、首にかけて使用するパーソナル除菌・脱臭機 MY AIRの3種類をマレーシアではNK Automation様に販売をしてもらっています。 マレーシア進出の背景は? 落合:弊社が初めて海外進出したのは2020年の秋に、中国や台湾向けに出荷したのが初めてです。 まずは日本国内でしっかりとお客様に評価いただいた上で、いずれは海外に進出しようという計画がありました。 ただ、ご周知のとおり弊社のブランドは、まだ海外でも知られていない状態でしたので、営業所を海外に立ち上げるつもりは当時からありませんでした。 メーカーの立場として製品の開発や製造に注力したいと考えており、基本NK Automation様のような販売代理店様にご協力いただいています。また、アセアン地域のなかでマレーシアはマーケティング戦略上、重要な国のひとつとして捉えています。 今ではアメリカ、ヨーロッパ、中東など10カ国以上に販売実績があり、 徐々にですが、海外の業績も伸びつつあります。 除菌・脱臭機となると他メーカー様も販売しておりますが、貴社の強みはなんでしょうか? 落合:他メーカー様も光触媒を使用した除菌・脱臭機は販売しておりますが、弊社の製品全てに独自開発した光触媒技術を採用しています。具体的には可視光に反応する光触媒であり、どういう材料を用いているのかは特許も開示せず、一切ブラックボックスにしています。光触媒フィルターに吸着したウイルスや悪臭成分、有害物質などを酸化分解し、きれいな空気を送り出します。実証実験では理化学研究所、日本大医学部と共同で実施し、密閉容器内に新型コロナウイルスを噴霧し、カルテックの空間脱臭機を作動させたところ、約20分で検出不可能なレベルまで感染力が抑制されることを確認しています。 またデザインにもこだわっています。一般的な空気清浄機等の多くは置き型のタイプが主流ですが、それがお茶の間を狭く感じさせている要因かと思っています。なるべくお部屋のインテリアを邪魔しないかつスタイリッシュな空間が実現できるように極限まで本体を薄く設計して壁にかけるタイプを採用しております。 MY AIRも同様にお客様の好みに応じて3種類のカラー展開をしており、またデスクで作業しているときは 充電スタンドに立てかけて卓上空気清浄機として使えるようにするなどシチュエーションにあわせてご使用いただけるようにしています。 今世の中では新型コロナウイルスが猛威をふるっていますが、コロナにも効果があるのでしょうか。 落合:実施した実証実験では、当社の光触媒技術で、密閉された空間における新型コロナウイルスへの有効性を確認することができました。今後は新型コロナウイルスだけではなく、将来発生する未知なるウイルスへの対策含め、研究機関とも相談の上、実証実験を行っていきたいとおもっています。 まさに今の時代にあった製品ですね。 周りからもよく言われます(笑)ただコロナに併せて開発したのではありません。 壁掛けは2019年12月に販売を開始し、首にかけるMY AIRは2020年10月に販売を開始しました。MY AIRはもともと東京オリンピックの際に多くの外国人が日本に来るので、その訪日外国人向けに除菌・脱臭機があれば喜ばれると思ったのが開発の背景です。 今後の光触媒をどういう風に活用したいですが? 当社の光触媒技術による新型コロナウイルスに対する有効性は実証できました。今後、こうした実証実験を積み重ねていくことで、当社の光触媒技術に対する信頼度を高めていきたいと思っています。また、空気の浄化に続いて、光触媒を使って水の浄化に取り組んでいきます。まだ具体的に申し上げられませんが、地球環境への貢献という意味でも水浄化の取り組みを早くやりたいと考えています。 最後に会社の将来の展望は? 当社の企業理念は「水と空気をデザインする 人と地球の未来のために」です。独自の触媒で、水と空気に関する社会課題の解決に貢献できるように、研究開発を進めていきたいと考えています。たとえば、光触媒を使って空間除菌する医療機器の開発や、低コストで水を浄化するシステムなどがそうです。オンリーワンの光触媒技術をベースに、いかに導入先のニーズに合わせて開発するか、「ローカルフィット」がキーワードだと思います。除菌脱臭機を開発、販売する家電メーカーから脱却し、社会課題の解決に貢献できる企業になれるように取り組んでまいります。 カルテック株式会社 販売代理店 NK AUTOMATION MALAYSIA SDN. BHD 電話番号:+603-7731-8863/+6011-6170-2607(馬場)... ...続きを読む
有馬氏

【旬な話題を訊くVol.6】創業100周年を迎える老舗企業が挑む!マレーシア食品マーケットの開拓 with 有馬芳香堂

2021/01/27 今回お話を伺ったのは…… 有馬芳香堂(ありまほうこうどう) 有馬幹人氏 有馬芳香堂は大正10年(1921年)、有馬嘉馨(よしか)氏により兵庫県神戸市にて創業。 素材と鮮度にこだわった豆菓子づくりを続け、本年度日本が誇る「100年企業」の仲間入りを果たした。 現在は同県の加古郡稲美町に自社工場をもち、日本全国に販売網を展開しつつ、海外での販売拠点を開拓する。 有馬幹人(よしと)氏は創業者・嘉馨氏の曽孫にあたる。 マレーシアに進出しようとした経緯は? 当社では創業100周年を迎えるにあたり、初めての海外進出計画が持ち上がりました。 候補に挙がったいくつもの国の中でマレーシアを選んだのは、英語が社会全体に通じること、ハラル商品の中心地であり食品ビジネスで東南アジアのハブになり得る環境、そして外国人にとってもビジネスがし易い環境であるためです。 また、学生時代のロンドンへの留学も契機となりました。留学先のパブリックスクールには各国から多くのイスラム教徒が通っており、彼らとの寮生活を通じて、イスラム文化について馴染みを持つようになった事も影響しております。そして、当社が扱う商品は、加工度が低く素材に近いもの、添加物を極力使わない、製造工程の管理がシンプルという背景もあり、ハラルの食文化と親和性があるに違いないと踏んだのです。 ハラル認証の取得は大変でしたか? 最初に輸入をする商品のハラル認証は、2020年5月にJAKIMとの認証提携を行なっている日本アジアハラル協会に申請し、同年11月に一部商品で認証を取得しました。 当社には実に100種類以上の商品がありますので、これからも次々に申請する予定です。 場合によっては取得の要件に合わせて商品の原料の変更まで可能で、これは中小企業の持つフレキシビリティーが活かせる所だと考えます。 マレーシアでの販売はどのようにしていきますか? 曽祖父の代から築いてきた知見により、当社では原料選定と生産過程、品質には絶対的な自信があります。 特に輸出用の商品は、出港の直前に出来上がるよう原料の仕入れと加工の日程を調整することによって、極力鮮度の良いものをお届ける取り組みを行っています。 一般的に、日本のメーカーは商品をマレーシアまで持ち込んでも、その後プロセスを現地の商流に任せきりにしているケースが多い。 せっかくの商品が、メーカーの想いや狙いとは乖離したちぐはぐな場所に漫然と据え置かれている店舗を多く目にします。 これを防ぐには、まず取引をする現地の販売協力企業の選定が肝心で、彼らとは単なる商売ではなく”お取組み“できる信頼関係を構築できるかが重要であると考えています。 当社は幸運にも優れた現地パートナーと組むことができ、既に複数の大手小売店での販売拠点を確保し、商品を”育てる“という想いを共有して精力的に取り組んで頂いております。 お客様にアピールする上で、商品をまず試食して頂く事が大事です。そのために私もできる限り店頭に立って直接お客様に、当社の事、商品の事、そして私自身の事を積極的にアピールしています。-Arimaという男がArima Productsを売っている-。 これによりお客様に「生産者の顔が見える」という安心感をお届けする事ができます。 このような、お客様の反応を直接伺ってより良い商品作りに反映できる試食販売は最も重要な事業戦略だと考えています。 今後の目標は? 現状の主なお客様は日本人と中国系マレーシア人の富裕層ですが、最終的にはマレーの方々にも浸透させ、本当の意味でのローカライズを目指したい。 そのためにハラル認証マークを表示させたパッケージづくりや、新商品の定期的な導入も検討しています。 またその後は、当社の豆菓子に限らず、まだマレーシアでは販売されていないこだわりの日本産商品などを紹介することで、マレーシアの皆様に笑顔と驚きをお届けしたいという想いがあります。 香ばし蜂蜜バターナッツ 220g サクサクきなこ大豆 85g 北海道産素焼き黒大豆 65g 取り扱い店舗 Village / BIG / QraFoods / Urban Fresh / JAYA(予定) / Maxvalue Arima Food Lab Sdn. Bhd. B-17-3A… Read More »... ...続きを読む

【旬な話題を訊くVol.4 後編】飲食店不振の中 ランドマークSuria KLCCに 新規日本食店がオープン 仕掛けたのは 1人のシェフだった with SAKANA 齊藤 誠 氏

2020/12/24 オーナー 齊藤 誠 氏インタビュー 今回Mtownは活躍の場を広げられている齊藤氏の人物像や考え方を取材しました。 今回お話を伺ったのは…… Sushi Hibiki / SAKANA Japanese Dining オーナーシェフ兼経営者 齊藤 誠 氏 Mtown:齊藤さんの経歴を教えて頂けますか。 齊藤氏:1996年東京都立上野高等学校卒業。都内の寿司店で20年従事。 技量修得の節目にさらなる研鑽の為国外へ。 複数の外資系企業でシェフを務めて2015年リッツ・カールトン京都 鮨水暉で責任者を務めたのち、マレーシアへ来ました。 2018年 Sushi Hibiki を起業。オーナーシェフ兼経営者として飲食店体験価値向上を目指して日々邁進中です。 Mtown:突然海外に出られるなんて、すごい勇気ですね。 数ある国の中でマレーシアを選んだきっかけは何かありますか。 齊藤氏:34歳の時にシドニーへ語学留学しました。 学生時の海外旅行以来です。 その頃は国外で起業するなど一切考えていませんでした。 一年も過ごすとWork VISA取得に必要なIELTS試験もパスできたので、ビジネスの環境を見定めるため違う国も検討しようと考えました。7カ国程暮らしてみました。 なぜクアラルンプールという問いにはご縁があったというくらいで、予備知識があったわけではありません。 Mtown:海外でお店を持つことは難しいと思いますが、どのような経緯で独立したのでしょうか。 齊藤氏:様々な条件が揃い、皆様にお返しできる業態がSushi Hibikiです。特に独立することに拘っていたわけではありません。 Mtown:今回のSAKANAの出店の経緯はいかがでしょうか。 齊藤氏:先に同じく、先方よりオファーを頂きました。 後日担当された方の1人にUNIQLO以来だと言われた時は嬉しく思いました。 Mtown:会社実績もまだ2年目を迎えたばかりですよね。 齊藤氏:はい。受賞歴や実験的に行ったイベントなどがきっかけだと思います。 KLを牽引するDarren Chinシェフをはじめ、漁業のフィッシャーマンジャパンとのコラボレーションなどです。 経営者として、ブランド力があると評価された事が光栄です。私の主観ですが、日本と同じくマレーシアの飲食店参入障壁は低いです。 ですが、コロナによりプレイヤー数自体が減りました。 さらに追い討ちをかける様に私たち日本食店が、食材の空輸によるコスト高に凌ぎ合う状況の中、タイ料理店をはじめ近隣諸国料理店の存在が無視できません。 KLCCエリアでは日本食を押し伏せる状況が明白になっています。 だからこそ、suria KLCCでのSAKANAは強い使命を感じて取り組んでいます。 この記事を読んでくださっている日本人のお客様に「便利な場所にあるし、無くなって欲しくない」と感じて頂けることこそが日本食ブランドを育て、SAKANAに存在意義を与えて下さると考えています。 Mtown:今後の齊藤さんに注目です。 この度はお時間を頂き、ありがとうございました。 SAKANA Japanese Dining 所在地:G11,… Read More »... ...続きを読む

【旬な話題を訊くVol.5】メディアでも活躍中のMYPRO CAPITAL...

2020/12/24 TBSが11月25日に放送したテレビ番組『アメージパング!クイズ!外国から出しました!』にマレーシアから出演したジャンナ氏とシャフィク氏。 KLで日本人向けの不動産業を営む彼らにマレーシアの不動産投資の現状やマレーシアでの日本人の生活に役立つ情報などについてお話を伺いました。 今回お話を伺ったのは…… MYPRO CAPITAL SDN BHD Director Syafiq Bakri氏(左) 富山大学 機械工学科卒業。 大学卒業後は3年間デザインエンジニアとして愛知県で就労。 2014年にマレーシアへ帰国したが、日系企業にて5年間自動車関連業に携わる。 MYPRO CAPITALを2019年に設立。 Managing Director Jannah Ali氏(右) 名古屋大学応用科学工学科卒業。 大学卒業後、3年間日本の一般企業での就労を経験し、2014年にマレーシアへ帰国。 5年間、不動産会社に勤めた後、2019年にMYPRO CAPITALを設立。 Mtown:テレビ番組で取り上げられた経緯を簡単に教えて下さい。 ジャンナ氏:Youtubeを見た制作スタッフから声がかかったんです。 日本の撮影チームはマレーシアに入国できません。 そこで、撮影もできて日本語も喋れる我々に声がかかった、と言うわけです。 本業である不動産の情報を番組内で紹介することを条件に引き受けました。 Mtown:番組も拝見しましたがお二人とも日本語がとてもお上手ですね。 どこで勉強されたのでしょうか。 ジャンナ氏:高校卒業後は海外の工学部で勉強したいという旨を政府に申請をしていたんです。 国は選べなかったのですが、運よく我々は日本留学のオファーを貰いました。 マラヤ大学で準備学校を履修した後、入学試験が合格となり、晴れて日本へ渡りました。 卒業後はそれぞれ違う会社に3年ほど勤め、マレーシアに帰国後も日本語のスキルを活かした仕事をしています。 Mtown:日本人からすると、日本語でやり取りできるのは非常に安心です。 貴社のサービスを教えて頂けますか。 ジャンナ氏:我々MYPROはマレーシアでの不動産投資、賃貸取引の仲介業、保険商品の販売に従事しています。 お客様対応につきましては、全て日本語で問題ありません。 弊社はマレーシア人が経営するローカルの不動産会社ですので通常入り難い情報や、現地人との幅広いコネクションがあるので、様々なご要望により柔軟に対応できます。 Mtown:日本人がマレーシアで投資をする一番のメリットとはなんでしょうか。 ジャンナ氏:実は、マレーシアと日本の不動産投資はスタイルが異なります。 建物が古くなるに従って不動産の価値が下がってくる日本と違い、マレーシアの物件は意外と値下がりする事が少ないのです。 日本は賃貸の利回りが高く、キャピタルゲインが低いのですが、マレーシアはその逆なのです。 時間が経つと少しずつ値上がりするので、安定した長期投資に向いていると言えます。 なので、日本と同じように賃料での利回りを期待するとがっかりしてしまうかもしれません。 一般的な運用として、維持費用を賃貸収入で相殺できるようにし、お手元にある程度利回りが残る方法を推奨しています。 放置する場合、折角あるキャピタルゲインを維持費用で取られることになってしまいます。 自分で住むか、賃貸にすることにより、時間が経つにつれマレーシアのキャピタルゲインの良さが見えてきます。 弊社の役割は、投資家の皆様に対し、現地の特性を生かした投資機会を提供すること、現地の規制や商習慣とのギャップを埋めながら明瞭な取引をサポートしていくことにあります。 勿論購入した物件に借り手をつけたり、空き家の管理までしっかりサポートします。 KLの物件は外国人であれば100万リンギから購入可能と、比較的手を出しやすいです。 Mtown:なるほど。 賃貸物件についてはどうでしょうか。 シャフィク氏:個人向け賃貸物件に関しては、投資用物件の貸し出しと合わせてジャンナが担当しています。 例えば、ご家族でしたら買い物しやすいエリア+学校の送り迎えが楽なエリア+会社への通勤ルートがスムーズな物件を探すなど、お客様の状況により最適な物件を探すお手伝いをしています。… Read More »... ...続きを読む

【旬な話題を訊くVol.4 前編】飲食店不振の中 ランドマークSu...

2020/12/17 オーナー 齊藤 誠 氏インタビュー 12月1日より、Suria KLCCグランドフロアに新たな日本食レストラン”SAKANA”がオープンした。 今回Mtownは仕掛け人齊藤氏に、SAKANAのコンセプトからこだわり、出店の経緯などを取材しました。 今回お話を伺ったのは…… Sushi Hibiki / SAKANA Japanese Dining オーナーシェフ兼経営者 齊藤 誠 氏 Mtown:お店のコンセプトを教えていただけますか。 齊藤 氏:日本で食べられる料理を提供するレストランです。 シンプルに美酒佳肴。SAKANAは鮮魚ではなく肴です。 Mtown:考えてみれば、今でも〝酒の肴〟と言いますね。 齊藤 氏:ランドマークのグランドフロアでありながら、喧騒から離れた立地。 リーズナブルな設定で、午前0時まで営業しているお店です。 Mtown:KLCCと言えば、ツインタワーに代表されるように観光地でもあり、オフィス街でもありますね。 齊藤 氏:お一人様の勉強時間、お子様連れの昼食、社交、商談、予想外の雨宿りなど、あらゆるシチュエーションに対応可能です。 お待ちしています。 Mtown:なるほど。お料理へのこだわりは? 齊藤 氏:全てに影響する土台、調味料にこだわっています。塩や小麦粉、油、しょうゆ。 日本から上質なものを取り寄せて使っています。白米はコシヒカリです。 作り手の技量が高い調味料を使用するだけで、より身体にも優しいお料理になります。 また、『SAKANAでどんな素敵な体験ができるのか』を、メニューを通して想像出来る様に試行錯誤しました。 例えば、艶やかな白米、銀鮭、温泉卵、お味噌汁、お漬物、といった老舗旅館で振る舞われるような定食は「ALL DAY BREAKFAST」と名付けました。 こちらはどの時間帯にも提供できるようにしています。 他には、家庭の味を再現したメニューは「JAPANESE MOM’S FLAVORS」、食材の贅を尽くしたメニューは「GOLDEN PLATES」という分け方をしています。 お客様のその日のシーンに相応しいお料理になるよう配慮しています。 一部にはKikubari様やMATCHA HERO様など、他店プロデュースの一品もあります。 外食頻度がさがる中、お客様との関係性を、これまで以上に大切にしたいです。 Mtown:日本人と外国人では味の好みも違うと思いますが、そのあたりはどのように調整されているのですか? 齊藤 氏:お話ししている内容はシェフの立場から考える内容であり、バイアスがかかっている点はご留意頂きたいと思います。 お客様の美味しいは常に変化するものと考えています。ですから、一品一品、永遠に調整します。 海外である以上、適合化するか標準化するかという問題が常にありますが、迷わず第三の選択肢である、柔軟性に富む事を選びたいと思います。 余談ですが、「LUNCH MENU… Read More »... ...続きを読む
須磨氏

【旬な話題を訊くVol.3】株式譲渡から1ヶ月 ダイドーマレーシ...

2020/12/10 今回お話を伺ったのは…… DyDo Drinco Malaysia Sdn. Bhd. chief director 須磨 氏 まずは株式譲渡となった経緯を教えてください 新型コロナの直撃が直接的な原因ですが、伏線は過去数年に渡ってありました。弊社は2016年にマレーシア大手菓子メーカーとの合弁で生まれましたが、経営方針の違いから、昨年10月にダイドー独資に切り替えました。 今年は、合弁の負の遺産を一掃して昨対143%など過去最高の売上を記録し続け、従業員のモチベーションが上がってきた矢先に新型コロナが直撃。 全社の海外事業見直しに巻き込まれて会社清算が検討されましたが、将来の可能性に期待いただける投資家にM&A頂く方が良いのではないかと思い、本社と株式売却についても協議をしました。 本社の反応はどのようでしたか すぐに株式売却の協議を開始しましたが、その時点では五分五分でした。 私は現地法人設立からこの会社の経営に携わり、組織をゼロから作り、倒産の危機を何度も乗り越えてきたのに、このまま会社が消滅するのはどうしても我慢出来ませんでした。 そこで、私の退社を本社に明示して退路を断ち、粘り強く本社と協議した結果、ある条件の元であれば了承して頂けそうという感触を得て、そこからは株式を引き取って頂ける投資家探しに奔走しました。 何人かにお話をさせていただいたのですが、与えられたわずか1カ月の間に投資家の方を探し出すのは非常に困難でした。 精神的にも非常にきつかったのではないですか? はい。ですが投資家探しの時には様々な方に励まされました。中でも主力商品の「BeFine」のシャツを着て中華レストランに入った時、そこでおばさんに声をかけられたのです。 「息子が好きで毎日飲んでるわよー!」と。このとき自社商品を愛してくださるファンがいることを改めて実感させられ、勇気が湧きました。 また、安定が無くなるにも関わらず、家内に全面サポートしてもらったのも非常に心強かったです。 そんな時、ふと友人でもあり投資家でもあるシンガポール在住の藤山さんを思い出したのです。 藤山さんに想いや展望などをお伝えし、願いが通じたのはそれから数日後。 投資を了承して頂き、10月に株式譲渡を完遂させることが出来ました。 今後の展望は? 弊社は「マレーシア初」を意識しながら、日本人もマレーシア人も美味しいと感じて頂ける商品を提供し続けるという使命があります。 皆様の「美味しい」が何よりのエネルギー源です。 このコンセプトは維持しつつ、さらに時流に乗った商品にもチャレンジしながら、各カテゴリでNo1を獲得していきたいです。 また、弊社は全国約1万店舗に卸しているので、この販路を活用して他社商品、特に日本メーカー様の商品も取り扱っていきたいと考えており、早速複数社と協議を開始しています。 会社としては、資本構成をさらに強化して会社の成長を加速させたいと思っていますので、関心ある投資家の方と幅広く協議させて頂いております。 DyDo Drinco Malaysia Sdn. Bhd. 所在地:No. 24-7, Jalan USJ 9/5T, Subang Business Centre, UEP Subang Jaya, 47620 Subang Jaya, Selangor TEL:03-8011-1388 公式サイトはこちら... ...続きを読む

【旬な話題を訊くVol.2】過去最大の2021年予算案、PwCは...

2020/12/03 政府が11月6日に発表した2021年予算案は過去最大の予算額3225億リンギを計上しました。 この予算案内容について専門家はどうみているのでしょうか。プロフェッショナル・サービス・ファーム、PwCのパートナー、杉山雄一さんにお話をききました。 関連ニュースはこちら 今回お話を伺ったのは……PricewaterhouseCoopers パートナー 杉山 雄一 氏 1997年青山監査法人に入所し、上場企業の監査やデューデリジェンス業務に関わる。 2002年よりPwCマレーシア事務所に勤務。J-SoxやIFRS関連業務にも豊かな経験を有する。 2016年7月より同事務所日系企業コンサルティンググループ(JBCG)の統括に就任。 会計監査人としてマレーシアでライセンスを持つ唯一の日本人会計士として活躍。 Mtown(以下、M):今回の予算案の特徴をどうみておられますでしょうか。 杉山氏:新型コロナ対策に配慮したものと言っていいでしょう。新型コロナファンドとして170億リンギのほか、経済的波及効果の大きいプロジェクトに対するグロス開発支出として690億リンギも計上しています。 戦略として14項目を挙げ、それを3本柱(①国民の福祉、②事業の継続と成長、③経済的基盤の強化)に分けています。これまでは②と③を中心に予算案が組まれてきましたが、今回は①をメインにしていることも特徴です。3本柱であるものの、②と③は①に比べて副次的となっています。①の中の戦略では「パンデミックからの克服」、「中低所得層の福祉の確保」や「雇用の創出・維持」を真っ先に掲げているのも新型コロナ対策向けと言っていいでしょう。 M:今回の予算案で日系企業が享受できる内容はどういったものでしょうか。 杉山氏:税制優遇措置で日系企業が享受できる内容として3つあります。 まずは、「グローバル・トレーディング・センター」の導入。法人税率10%が5年間適用され、その後も場合によっては5年間の延長が可能となります。貿易取引が対象でこれまでのプリンシパル・ハブから分離された形となり、非製造業に対する措置として注目されるでしょう。ただ、要件面などで不明点も多く、今後の発表を待つことになります。 次にサービス業のマレーシアへの事業移転に対する優遇措置です。サービス業のうち波及効果の大きい業種(主にインダストリー4・0やデジタル化技術を取り入れているサービス分野の産業)に法人税の優遇措置が適用され、新会社の設立で10年間の法人税率が0~10%、既存の会社で新事業を起こす場合は10年間の法人税率が10%と提案されています。内国歳入庁(IRB)の話では、投資額の基準はないようです。先に政府が発表した経済再生計画(Penjana)では製造業のみの優遇措置が発表されましたが、こちらも非製造業に拡大したことになります。 最後の点として高付加価値のテクノロジー分野に対する優遇措置です。特別優遇措置として10億リンギが配分されましたが、ペナン州バトゥ・カワンやクダ州クリムの工業団地の電子産業などが財務相演説の中で例として触れられたのみで、不明点が多いですが、政府が注力したい製造業の方向性が垣間見えると思います。 中小企業へのデジタル化やサービス業での自動化などに対する補助金も発表されましたが、残念ながら日系企業にはあまり享受できる内容ではありませんでした。 M:所得税への控除についてはどのようなものがあるでしょうか。 杉山氏:予算案のなかでは個人所得税への控除も拡大される内容が発表されました。医療費を中心に保険料や教育基金への積立といった内容に現行よりも控除額が拡大または延長という提案がなされています。年収5万1~7万リンギの課税所得に対しては現行の14%から13%に引き下げられます。 低中所得者層を助ける内容になっていますが、一方で非居住者の最高所得税率は昨年から30%(年収200万リンギ以上)に引き上げられ、このまま維持されます。長期的にはさらに上がる可能性があると考えています。 M:歳入への懸念がありますがいかがでしょうか。 杉山氏:政府は国家予算案での歳入を2370億リンギと見積もりますが、対外的なコミットメントもあって数字を合わせた結果こうなったのでしょう。 ただ、歳入見通し内容で直接税の割合が1319億リンギと全体の約41%を占めており、頼りすぎている感は否めません。間接税の歳入見通しはわずか126億リンギで、先進国と比較しても間接税歳入が低いことは気になります。 歳入見通しでは売上税(SST)の歳入は279億リンギです。2018年の政権交代で当時の政権政党の公約で物品・サービス税(GST)を廃止して導入された税金ですが、GSTだと(同年比較で)税収は約16億リンギも多いのです。財政赤字を今後も続ける訳にはいかないので、将来的にGSTの復活はあるでしょうが、政治的な判断もあるため、近々に再導入されることはないでしょう。 M:来年の経済成長についてはいかがでしょうか。 杉山氏:財務相の予算案発表では来年のマレーシアの経済成長について、国民総生産(GDP)の伸び率を6・5~7・5%増としていますが、この数字に達するのは難しいと思います。 これもコロナ対策の一環ですが、今年8月に公的債務上限をGDPの55%から60%に引き上げる法案を可決しました。これは2009年以来の改正です。 財政赤字を抱える政府としてはこの制限を再度上げることはそう容易でなく、逆に公的債務を来年のGDPの60%以内に抑えるには、6・5~7・5%の成長率が少なくとも必要です。逆算して算定した結果、やや高めの数値を使っているのではないかと推測します。他の東南アジアより高い成長率が具体的に説明できるような状況ではなく、肌感覚からしても発表数値よりは5・5~6%とやや低めになるのではないかと思います。 PricewaterhouseCoopers PLT 所在地:Level 10, 1 Sentral, Jalan Rakyat, Kuala Lumpur Sentral, P O Box 10192, 50706 KL TEL:+60 (3) 2173-1191 WEB:http://www.pwc.com/my/en.html サービス内容:プロジェクトマネジメント/コンストラクションマネジメント/建物調査 法定監査、税務申告書作成代行、移転価格文書化支援… Read More »... ...続きを読む
奥田氏

【旬な話題を訊くVol.1】貴社の工場は大丈夫? 違法操業は事前...

2020/11/24 スランゴール州政府は先に州内で5589軒の工場が違法に操業している旨を明らかにし、日系企業の間でも話題になっています。 実際どのような違法が多いのか、 その対策についても専門家に聞きました。 関連ニュースはこちら 今回お話を伺ったのは……建築関係の専門家 Plus PM Consultant Sdn.Bhd. Asst Marketing Manager 奥田周平 氏 “よりお客様の立場でプロジェクトに関わりたい”という想いから、株式会社プラス PM へ入社。 後、マレーシア拠点であるPlus PM Consultant Sdn.Bhd.へ異動。日系企業様のアセアンプロジェクトを担当。 まず、違法操業の摘発は突発的なものではありません。これまでも断続的に監査 は行われていましたが、河川への廃棄物垂れ流しにより首都圏で大規模断水となっ たことから環境関連の違法を中心に今回は摘発したのでしょう。 工場を稼働させるには多岐の許可証が必要で、竣工適法証明書(CCCまたはCF)、土地の登記上の用 途や消防関連(BOMBA)、環境関連(DOE)、増築改修における変更申請(ADO&ABP)があります。 これまで様々な建設プロジェクトに関わりましたが、特に10年以上の古い工場の 場合、過去は問題なかったものも、法規制の変更等で現行法規に適合していない建物が多いです。 ちょっとした増築や改修でも役所へ申請する必要があります。 しかし、事業主は知らずに工事を行い、施工業者やオーナーも「申請しなくていい」との誤った認識を持つことが多く、そのままにしているケースも見られます。 本来、ビジネスライセンスを取得するためには、建造物におけるCCCが必要です。 建物取得時に事業主は、オーナーからCCCを渡されてビジネスライセンス申請ができます。 しかし、事業主が賃借や購入後に改修や増築する場合は、別途申請して各諸官庁から許認可を得る必要があります。 ただ、申請をすると現行法規に従うように当局からは言及されることから、事業主は申請しないことを黙認、または申請が必要であることが分からずそのままにするケースが多くあります。 事業を続行するために賃借または購入後に事業主が行う工事で本来取得するCCCを使わず、オーナーからのCCCを利用して各諸官庁への許認可を取っていなかったことから、多くの操業で「違法」とみなされたのでしょう。 すでに増築や改築を行っており、役所へ未申請の場合、改めて当局との協議が必要です。一概には言えませんが、申請せずに改修した違法状態から順法化工事を行う場合は、建物の規模や状況にもよりますが1〜2年かかる場合もあります。 このため、事業を止めず当局とどう工程を詰めていくかが肝要になります。 違法操業にならないためには、まず物件の購入・賃借前に第三者的な専門家から意見を求めることです。 マレーシアの建造物は意図せずに違法物件となっているケー スが多い上、日本の法律とは違い、買い手が自分の責任で瑕疵の有無を確認する必要があります。 取得後に違法を発見して合法化するには時間もコストもかかり、場合によってはプロジェクト自体が成立しなくなる恐れもあります。 こういったことを避けるためにもまずは専門家に相談しましょう。 Plus PM Consultant Sdn.Bhd. 所在地:16-16, Level 16, Wisma UOA II, Jalan Pinang, 50450… Read More »... ...続きを読む
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