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JACTIM新会頭 鳴釜氏に聞く ビジネスの架け橋を築くJACTIM:新たな時代に向けた発展的な活動

JACTIM新会頭 鳴釜氏に聞く ビジネスの架け橋を築くJACTIM:新たな時代に向けた発展的な活動

2025.04.17 特別インタビュー

Q: JACTIM の普遍的なところ、活動内容と存在意義を教えていただけますか?
 

JACTIM の活動は、商工会議所という場所で会員企業がさまざまな業界や会社の人々と出会い、ビジネスの幅を広げることに重点を置いています。会員同士での情報共有を通じて、企業の成長や発展に寄与することがこの団体の大きな目的です。存在意義としては、異なる業界の人々が集まる場を作り、その場を活性化することで、限られた時間の中で効果的に情報交換や意見交換を行い、有意義なビジネスの機会を提供することです。これにより、会員が自分たちのビジネスの問題解決策を見つけ、最終的には自分たちにとって有益な結果を持ち帰ってもらいたいと考えています。

また、JACTIM は一つの企業ではなく、多くの企業の声を結集した団体として、政府や官公庁とも協力し、政策提言や経済振興に積極的に取り組んでいます。そのためには、会員企業同士の強い連携と相互支援が不可欠です。今後もJACTIM の三大ミッションとする「会員企業の交流とビジネス支援」、「政策研究と意見発信」、「日系企業によるマレーシア経済振興貢献」を効果的に行っていきます。特に、「マレーシア経済振興に貢献する」という理念を持ち、日系企業だけでなく、マレーシア全体の発展を目指しています。JACTIM の活動が、マレーシアの社会や経済に貢献することで、日系企業が益を得るだけでなく、共に成長することができればと考えています。
 


Q: 会員企業数を増やすための秘策やプランはありますか?


会員数を増やすことが目的ではなく、JACTIM に加入することが意義のある活動に繋がっていると会員により実感してもらえるように活動の質を高めていきたいです。具体的には、ビジネス支援に関しては、会員が実際に役立つと感じ

られる交流や情報提供の場をより多く作っていきます。JACTIM が提供する場所や機会を利用し、会員が積極的に参加しやすい企画を実施することで、会員企業同士の連携を深め、ビジネスを広げることができると考えています。対面やハイブリッド形式でのイベントや、新しいオフィス環境を整えること等、より多くの会員が集まりやすい施策を実施します。また、業界ごとの分け方にこだわらず、異業種の企業同士が集まり、交流できる場を増やしていきたいと考えています。

 

Q: JACTIM と他国商工会議所との連携についてはどう考えていますか?
 

JACTIM はマレーシア内の他国の商工会議所とは既に積極的に連携しており、これからもその活動を続けていきたいと思っています。また、今後は ASEAN地域の商工会議所との交流も考えていきたいです。今年は、何人かの知人が他国の商工会議所の要職に就いていることもあり、ベトナム、フィリピン、ラオス、シンガポール等との有効な交流も可能だと思います。国際的な視野を持つことで、新たなビジネスチャンスが生まれることを期待しています。
 


Q: JACTIM をもっと柔軟で活発な団体にしていくために、具体的にどのような施策を考えているのでしょうか?
 

堅苦しいイメージを減らし、柔軟で多様な意見や活動が交わる商工会議所として、会員の声をしっかりと聞きながら活動を進めていきます。会員企業からのフィードバックを基に、日常的なコミュニケーションを深め、継続的改善を実践していきます。また、部会を通じてのコミュニケーションも重要ですが、部会を横断した大きなコミュニケーションの場を提供することにも注力しています。たとえば、事業環境委員会などを活用し、各部会が抱える問題を共有し合い、共に解決策を見つける機会を既に設けています。これにより、部会間の情報交換が活発化し、コラボレーションの可能性が広がることにも期待します。
 

加えて、JACTIM が主催するイベントや活動を通じて、会員同士の関係を深め、新たなビジネスチャンスや問題解決の機会を創出する場を提供します。小さな改革ですが、これを通じてさらに活性化した団体にしていきたいですし、会員の皆様のより積極的な参加にも期待しています。

 

Q: 特定の層への支援についての考えはありますか?


例えば働く女性が集まり、そこでビジネスの発展や交流が生まれる場を作れればとも思っています。女性同士が話しやすい環境を整え、悩みや問題を共有しながら、ビジネスチャンスに繋がるような場を創出していきたいです。

これは時間がかかるかもしれませんが、成功すれば JACTIM の活動がより多様でインクルーシブなものとなり、会員にとっても価値のある場が作り出されることになるでしょう。
 


Q: 会員企業に対して、どのように新しい機会を提供し、活動の幅を広げていく予定ですか?
 

会員に対しては、まず「新しい価値を提供する」という観点で、さまざまなビジネスマッチングの機会や、業界を跨いだ交流イベントを積極的に実施していきます。会員が自分のビジネスに直結する機会を得ることができるよう、JACTIM の活動は会員企業にとってメリットを提供することを目指しています。

JACTIM カードなどの、会員に特典を提供するプログラムも検討しています。これにより、飲食店などの特典提供側も JACTIM に加盟することで新たなビジネスネットワークを構築でき、JACTIM の会員に向けては特典を提供できる仕組みが作れます。この特典制度は BtoC での特典制度にとどまらず、BtoB での特典などビジネスマッチングにもつながるよう、幅広く検討していきたいと思っております。



Q: JACTIM の新オフィスについて教えてください。
 

新しいオフィスのコンセプトは、「人が集まりやすい場所」です。交通渋滞が少なく、設備や通信環境が整っていることを重視しました。また、会員が頻繁に集まりやすい場にするため、会議室の使い勝手も改善しました。最大 50 名収容できる会議室や、20 名規模の小会議室を整備し、レセプション会場としても活用できるようにしています。会員同士の交流イベントの実施を通じて、会員が JACTIM に参加する意義を感じることができる場を用意します。
 


Q: 最後に、鳴釜さんの趣味、大切にしている信念や価値観について教えてください。
 

ゴルフもそうですが、より好きなのは団体スポーツとマラソンです。年に一度はハーフマラソンに出場し、最近はできていませんがサッカーも趣味です。加えて、読書や B 級グルメの食べ歩きも楽しんでいます。

個人的に大切にしている価値観は、「人は変わるし、成長する」ということです。人はどんな年齢でも成長できると信じていますし、他の人が成長するのを応援することが好きです。また、「敬天愛人」を座右の銘とし、人をリスペクトすることを大切にし、相手の意見をしっかりと聞くことを心掛けています。この考えは JACTIM の活動にも通じており、会員や組織が成長し続けることを大切にしています。JACTIM が成長し、会員とともに発展していくことを心から願っています。


鳴釜宏充氏

1965年7月生。東京都出身。

1988年4月三井物産入社。ドイツ語修業生、鉄鋼貿易部、米国三井物産、経営企画部、金属資源本部ベースメタル部長、事業統括部投資総括室長、2019年4月べトナム三井物産社長を経て、2023年4月より現職。
趣味はサッカー、マラソン、読書、B級グルメ。

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