ホームタウン情報マレーシアでの盆踊り大会、今年の来場者は4万人超  日本人学校の生徒から現地学生へ、日本文化を通した国際交流も
マレーシアでの盆踊り大会、今年の来場者は4万人超    日本人学校の生徒から現地学生へ、日本文化を通した国際交流も

マレーシアでの盆踊り大会、今年の来場者は4万人超  日本人学校の生徒から現地学生へ、日本文化を通した国際交流も

2023.08.03 イベントレポート

海外としては世界最大級、毎年恒例の盆踊り大会が7月22日夕方にスランゴール州シャーアラムの Kompleks Sukan Negara Shah Alam (Panasonic) にて開催された。

日本人学校の生徒を含む在馬邦人、マレーシア人、その他外国人ら4万人以上が集まり、今年も当イベントは大盛況となった。

主役は日本人学校の生徒たち

マレーシアでの盆踊りの主役は、実は日本人学校の生徒たち。

1977年、当時の日本人駐在員の子どもたちが通っていたセプテ地区の日本人学校の校庭(現KL日本人会の駐車場)にて、初めての盆踊りイベントが計画された。

当イベントは元来、「日本人学校の生徒に、マレーシアでも日本の文化を楽しんでもらいたい」という趣旨で、同年9月3日に開催。

当時は備品もなく、華人から太鼓を借りたり、ヒンドゥー教徒が使う飾り付けを工夫して豆電球に提灯をつけたりと、すべて手作りの小規模なイベントであった。

初大会当日は民族を問わず、周辺の住民たちも参加して踊り明かしたという。

生徒たちを含めた異文化・国際交流は初回大会からあったようだ。

こういった背景もあり、「子どもたちがマレーシアの地においても盆踊りという日本の文化を誇らしく思うと同時に、盆踊りというこの文化を楽しんでもらいたい」とクアラルンプール日本人学校校長の城間 勝氏は語った。

例年、スランゴール州の現地学生を招待し、大会前に日本人学校の生徒たちが日本文化である盆踊りを教える。

今回は2校の生徒たちと交流を深め、当日は一緒に参加した。

こういった試みは、日本・マレーシア間の国際交流の一つとして、同国の若年層がお互いの文化を理解し、文化的な結びつきを強めるきっかけとなりえるだろう。

 

昨年同様の大盛況で屋台も大忙し

大会当日、開会式では日本人学校生徒による太鼓の演奏が行われ、盆踊りは全体で3回に分けて展開された。

和太鼓「翔」によるパフォーマンスも踊りの間に披露され、参加者たちは和太鼓の響く音と迫力に圧倒され、その熱気あるパフォーマンスに見入った。

来場者4万人以上のうち8割以上がマレーシア人。

特に若い人の間で盆踊りは根強い人気がある。

踊り方を知らない人も、櫓(やぐら)で踊る日本人学校の生徒を真似て「東京音頭」や、日本人学校オリジナルの「おひさま音頭」などを踊って楽しみ、昨年同様盛り上がりを見せた。「コロナ禍によって3年ぶりの開催となり、想定以上の盛り上がりを見せた昨年の経験をもとに、入念に準備に取り組んだ」と、盆踊り大会実行委員会の荘司 憲一実行委員長は語る。

その成果は十分あがったようだ。

会場には例年通り、屋台エリアが設置された。

今年は計57店舗と、昨年より多くのムスリムフレンドリーの屋台が出店し、会場は日本のお祭りのような活気のある雰囲気に。

日本食ブームもあってか、たこ焼きやお好み焼き、和牛串などの"屋台目的"の来場者も多く、浴衣を着てうちわ片手にそれらを頬張る姿も見受けられた。

伝統的な日本のゲームもあったりと、日本のお祭りの雰囲気が存分に感じられた。

 

文化交流から、日馬友好の架け橋へ

実行委員長の荘司 憲一氏は当大会について、「日本とマレーシアの文化交流と異文化理解の一助になれば」と述べた。

また、多民族・多国籍の人たちが盆踊りを踊っている姿は圧巻だったと語り、昨年同様、多くの方が来場されたことを喜んだ。

今年は主催であるクアラルンプール日本人会の60周年、そして「心の通い合う協力関係の構築」などをテーマとする日ASEAN友好協力50周年と、偶然にも記念すべき年が重なる。

日馬交流イベントの一つとして、今年も盆踊り大会が大成功に終わったことを、マレーシア在住日本人として祝福したい。 

△左からKL日本人学校校長 城間 勝氏、スランゴール州政府観光局 CEO Azrul Shah氏、盆踊り実行委員長 荘司 憲一氏、在マ日本国大使 髙橋 克彦氏、KL日本人会会長 白石 雅資氏 

 

開催場所

KOMPLEKS SKAN NEGARA SHAH ALAM
コンプレックス・スカン・ネガラ・シャーアラム(パナソニック)
※Google MapやWazeで『Panasonic Sports Complex Shah Alam』で検索可

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