「勘八」、「岐阜鮎海外推奨店」として認定　鮎、飛騨牛の魅力をマレーシアへ

2023年7月17日、日本食レストラン「勘八」（EQ Kuala Lumpur内）で、岐阜県産農産物を使用したコース料理の発表および「岐阜鮎海外推奨店」の認定式が開催された。

式には古田肇岐阜県知事や在マレーシア日本国大使髙橋克彦氏らが招かれた。

イベントの様子

「勘八」はマレーシアで長い歴史を持つ日本食レストランの一つ。

今回、岐阜県の特産品である鮎を使用した特別メニューが提供されることから、マレーシアで初めての「岐阜鮎海外推奨店」となり、世界農業遺産（Globally Important Agricultural Heritage Systems：略称 GIAHS）として「清流長良川の鮎」推進協議会から名誉ある認定を受けた。

この認定は、岐阜の河川で獲れた鮎または岐阜の養殖場で生産された鮎を使用し、かつ日本国外で営業しているレストランや小売店に対し授与されるものである。

岐阜県の農産物

勘八は「この名誉ある認定を受けたマレーシア初の日本食レストランとして非常に光栄に思う」とコメントした。

岐阜産の鮎は身がしっかりとしており、長時間煮つけても崩れにくいのが特徴。

これを活かした甘露煮や、塩焼き、やさしい出汁を感じられる鮎ごはんとして提供された。

また、近年海外からの注目が集まる和牛の中でも、特に質が高いと評される「飛騨牛」を使った料理も提供される。

提供される肉のランクはA5のみ。

肉の繊維が細かく、口の中でとろけるような柔らかさと、サラっとした良質な脂によるしつこすぎない後味が特徴だ。

他にも、きくらげ、春菊、五平餅など、岐阜を代表する食材・料理も登場し、"岐阜の食"の魅力をアピールした。

岐阜県産農産物を使用した特別メニューはイベント当日から1週間にわたって提供され、イベント期間には、陶磁器や美濃和紙など岐阜の伝統工芸品の展示も見ることができる。

岐阜の伝統工芸品

岐阜県知事の古田氏はイベントにて、「3,000m級の山々や長良川など、岐阜県は豊かな自然を残しています。清流に育まれた鮎や飛騨牛といった魅力的な特産品を、海外の方々に広く知ってもらうことを嬉しく思っています。」と述べた。

また、イベント後のインタビューでマレーシアと岐阜の今後について伺ったところ、「食だけでなく文化、観光、ものづくりまで、岐阜県について総合的に知ってもらう良い機会になったのではないでしょうか。大事なのは継続性で、一度限りの行事に終わらず、繰り返しイベントを催したいと思っています。嬉しいことに、マレーシアの方は日本に対しての関心が高く、今回のイベントによって更に距離が近づいたと感じます。」と語った。

古田肇岐阜県知事

岐阜県の特産品である 
「鮎」と「飛騨牛」を使用した特別メニュー

鮎甘露煮（小松菜添え） 
Simmered Sweet Fish with Sweet Sause 
しっかりとボリュームのある鮎一匹を甘辛く炊き上げた一品。骨は柔らかいので、そのまま丸ごといただけます。味の染みた卵も魅力的。

飛騨牛カルパッチョ 
Hida Beef Carpaccio 
飛騨牛を岐阜産のサラダほうれん草、トマトと一緒にいただく前菜。生に近いお肉のプリプリとした食感と、爽やかなドレッシング、新鮮な野菜の相性は抜群です。

鮎塩焼き 
Grilled Sweet Fish 
皮がパリッと香ばしく焼き上げられた、鮎の代表料理。ふっくらとした鮎の身は塩味がきいていながらも甘さが感じられ、通の味わいのワタは岐阜産の純米酒とよく合います。

飛騨牛味噌焼き（甘長ピーマン添え） 
Hida Beef Topped with Home-made Miso 
郷土料理「朴葉味噌」をマレーシアで再現した一品。お肉の臭みは全く無く、噛まずとも舌で切れるほど繊細なお肉からは、口に入れた瞬間に脂のうまみが溢れだします。勘八で独自に調合したお味噌は本場岐阜のものと比べ、マレーシア人好みの少しスパイシーな仕上がりだそう。

鮎ごはん 
Cooked Rice with Sweet Fish 
鮎のやさしい香りとうまみがご飯に広がり、ここはまるで日本。日本人の誰もが昔懐かしさを感じるような、安心感のある一品です。

開催場所

勘八 KAMPACHI 
Ground Floor, Equatorial Plaza, Jalan Sultan Ismail, 50250 Kuala Lumpur, Malaysia