新型コロナ感染者の波は来ない＝保健省

保健省のノール・ヒシャム衛生総監は1月10日、今後新型コロナウイルスの感染者の波が来るとの予想はしていないと述べた。
感染者が激増している中国は1月8日から海外旅行を解禁。マレーシアには春節（中国正月）前後に中国人観光客が来ると見られている。そのため、国内でも感染者が増加する可能性があるとの懸念があるが、同衛生総監はこれを一蹴。春節時の感染者増加もないとの見方を示した。
その理由として、断食明け大祭（ハリラヤ）や下院総選挙など大型イベントを実施したが、感染者数の大幅な増加は見られなかったことを挙げた。また、過去1年間に新しい変異種が見つかっていないことも増加しない理由として説明した。今後変異種は国内で見つかる可能性はあるとしつつも、オミクロン株に対しての抗体があるワクチン接種を多く国民がしているため、感染者の波になることはないとしている。
ただ、感染状況についてはモニターを続けるとし、変異種が発見されたり、感染者が増えた場合は防疫を強化するとも発言。特に病院の集中治療室（ICU）の占有率が30％を超えた場合は何らかの措置を講じるとも述べた。現在は20％以下にとどまっている。また、近隣諸国の感染状況も注視しているとも語った。