イスマイル・サブリ首相は11月29日、シンガポールを公式訪問した。8月の就任後初めて。
同日午前にはジョホール州とつなぐウッドランドの国境審査施設をリー・シェンロン首相と訪れ、陸路での「ワクチン・トラベル・レーン(VTL)」を共同で始動させた。
午後には同国のハリマ・ヤコブ大統領を表敬訪問した。
その後に同国首相と会談。ここでは今後のVTLの拡大内容について協議された。そのうちの一つにシンガポール東部のタナメラ地区とジョホール州東海岸にあるデサルの区間に海路VTLを開設することが挙がった。また、シンガポールからスランゴール州ポートクランやクダ州ランカウィ島へのクルーズ船の運航サービスの可能性についても協議された。
両国首脳は国境の閉鎖で観光だけでなく、貿易面でも大きな打撃を受けているとの認識を示し、今後感染者数が減少することを条件に両国間の往来制限を緩和させたい考えでも一致した。イスマイル首相は、感染状況次第で12月23日以降に陸路VTLの利用対象者制限を緩和させたい方針も示した。
イスマイル首相はまた、今後タイともVTLを設置したい考えも示し、今後協議に入るとも説明した。
さらに、感染者数が抑え込まれている日本や韓国、豪州、ニュージーランド、中国の一部とも往来を増やしたいとの意向も示した。
シンガポールのウッドランドでVTL開設式に参加した両首脳 - 首相府のフェイスブックより