ペトロナス 第1四半期の利益154%増
2022.06.02 経済・現地企業国営石油のペトロナスは5月31日、2022年3月期の第1四半期の収支報告書を発表した。
この中で税引後の利益が234億4000万リンギに達し、前年同期比の92億2000万リンギから154%増を記録した。
同社は製品コストと税金の増加で一部相殺されたものの、価格の上昇傾向にともない、増収につながったと説明した。
売上高は787億5000万リンギで、前年同期比約49.9%増。
主に主要製品の基準価格の上昇のためだったという。
設備投資は74億リンギとなり、このうち国内が30%近く増加。主に上流部門での投資が多かった。
同社の純資産は3月31日時点で6523億リンギ。2021年12月31日時点よりも2.72%増加した。主にファンドへの投資が増加に寄与したという。
同社のムハマド・タウフィック最高経営責任者(CEO)はこの業績について「価格上昇環境から大きな恩恵を受けたが、同時に中核戦略と成長戦略を規律正しく遂行していることも明確に示した」と評価した。
ただ、地政学的な状況やエネルギー転換が加速する中で同CEOは「再投資にしっかりと焦点を当てる」として慎重な財務運営を続けるとも語った。
報告書のなかでは、石油・ガス価格の高止まりは今後も不安定が予想されるとの見通しも示した。