【新着】GDP成長率、今年は5.3～6.3％と予想＝中銀-2022/03/31

中央銀行のバンク・ネガラ・マレーシア（BNM）は3月30日、2022年の経済（GDP）成長率予測を5.3％～6.3％に引き下げると明らかにした。これまでBNMは、コロナウイルス規制の解除に伴い国境開放や企業活動の再開が追い風となり、2022年のGDP成長率を5.5％～6.5％と予想していた。しかし、ノル・シャムシア・モハマッド・ユヌス総裁は「経済回復の継続は、ウクライナ危機による経済的影響により若干引き下げられる」と述べた。
BNMは、今年の輸出額について、サプライチェーンの混乱やウクライナ戦争に起因する世界の原油価格の高騰にもかかわらず、世界需要の増加と商品価格の上昇により、10.9％増加する見込みとの見方を示している。
マレーシアは2021年、3.1%の成長を記録。前年にコロナ禍の影響により、20年以上で最悪な経済状況に陥ったが、その後回復を遂げてきた。
一方、ヘッドラインインフレ率について、「マレーシア経済と労働市場には余力があるため、世界的な物価上昇の影響をそれほど受けずに済む」とし、平均2.2％～3.2％になるとの予想を立てている。
BNMは2月、景気回復の継続を後押しするため、主要金利を過去最低水準の1.75%に据え置いている。