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中銀による今年の「経済金融レビュー」-2022/04/03
中銀による今年の「経済金融レビュー」-2022/04/03
2022.04.03
経済・現地企業
中央銀行のバンク・ネガラ・マレーシア(BNM)は先に、「経済・金融情勢調査 2021」には、今年の「経済金融レビュー」と銘打ち、マレーシアの経済に対する評価と見通しを発表した。
2022年は、ほとんどの国がウイズコロナを念頭に入れた感染管理に向けて漸進的に移行する、重要な年となることが予想される。
世界経済の回復基調が続くと予想される一方で、政策立案者は2月に始まったウクライナ危機など、急速に進展する不確実性のある課題に対して政策設定を行なっている。
マレーシアでは、経済活動と国境が再び開かれる中で、景気回復のペースがさらに加速することが予想される。BNMは、マレーシア政府のコロナ感染防止の管理が行き届いている上、国民の間でのワクチン接種率が高いことから、再流行した場合でも国内の経済活動や支出への混乱が少ないと予想している。また、マレーシアは引き続き世界的な需要の拡大から恩恵を受ける。2022年全体では、GDP成長率は5.3%から6.3%と予想している。
2022年のヘッドラインインフレ率は平均2.2%から3.2%と予測する。投入(仕入れ)コストの高騰が生鮮食品価格に一定の上昇圧力をかかると予測されるが、こうした圧力は価格統制によって部分的に緩和されるだろう。一方、価格変動の大きい食品価格などを取り除いたコアインフレ率は、コスト圧力が長引く中、より強い需要状況により、2022年の平均で2.0%から3.0%の間で高くなると予想される。しかし、コアインフレ率の上昇具合は、経済と労働市場の緩みが続くことにより、部分的に抑えられるとみている。
労働市場は、経済活動の回復に伴い、2022年は改善すると予想している。失業率はさらに低下し4%程度になると予想される。このような雇用と所得の持続的な回復が、家計消費の改善を促すだろう。
金融政策は、物価の安定を確保しつつ、持続的な景気回復を支えるために、緩和的な政策を維持する方針だ。BNMは、低金利を長期間維持することの影響を認識している。インフレの見通しは依然として供給主導型であるため、BNMは、内需の回復に伴って物価の上昇圧力がより強くなる兆候を注意深く監視している。最終的に、緩和の度合いを調整する可能性がある場合は、データに依存し、適切なレベルの経済支援を維持するために慎重かつ段階的な方法で実施されるだろう。
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