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ベルナマ通信元幹部、報道自由デーの催しで講演
ベルナマ通信元幹部、報道自由デーの催しで講演
2022.05.07
経済・現地企業
国境なき記者団(RSF、本部・パリ)は先に「報道の自由ランキング」2022年版を発表し、マレーシアが180の国と地域のうち、113位となったことがわかった。これは毎年5月3日が世界報道自由デー(World Press Freedom Day)であることに合わせて発表された。
マレーシアでも、世界報道自由デーにちなんで行われたパネルディスカッションを実施。ベルナマ通信でかつて最高経営責任者(CEO)を務めていたヨン・スーヒョン氏がパネラーとして講演した。
RSFによる報告書には、マレーシアのメディアは「タブーとされるテーマに取り組んだり、政治家や役人を批判したりすることを忖度して触れないという政治的圧力があり、特定のテーマについて一般的に自己検閲が行われている」との指摘がある。一方で、マレーシアのジャーナリストは「フィジカルな攻撃の標的(暴力行為など)に遭うことはほとんどないものの、司法による嫌がらせや中傷キャンペーンにさらされるケースもある」との分析がある。
ヨン氏は、「マレーシアのメディア産業に携わる者は、報道内容に細心の注意を払い、マレーシアのメディアランキングに悪影響を与えないよう、あらゆる関係者のメッセージを最も正確に伝える努力をしなければならない」と強調した。その上で、「報道機関の記者や編集者だけでなく、政府機関やその他の関連機関がさまざまな危機にどう対処するかも重要だ」と指摘している。
また、メディア関係者は「傲慢なるべきではない」とし、あらゆる分野やトピックに対し、必ずしも専門家ではない、と強調した。これについてヨン氏は、「間違いを犯したら、それを認めて前に進むべき。ジャーナリストは必ずしもその分野ごとの専門家ではないので、『何でも知っていると主張しないこと』が肝要」との考えを示した。
また、質疑応答で「欧米のメディアから見た言論の自由の規模はどうか」と問われたヨン氏は、「絶対的な自由というものはない」との見解を示した上で、「メディアの自由の限界を超えるためには、どんなメディアも真実の報道をし、最善の方法でニュースを作らなければならない」と説明。「自由とは、社会が成熟したときに生まれるものだ。そのため、すべての関係者が報道に対する責任を持たねばならない」と述べた。
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