マハティール元首相 ペッグ制の再導入を提案
2022.05.12 経済・現地企業マハティール元首相は5月11日、マレーシア・リンギの対米ドルを固定するペッグ制の再導入を政府に提案した。リンギが対米ドルで大きく落ちていることを受けているため。
ペッグ制は1998年に1米ドルあたり3.80リンギの固定相場で導入された。当時はアジア通貨危機に陥り、為替トレーダーによる投機でリンギの価値が下がったため、同元首相が導入した。国際的にも多くの批判が上がったが、結果的に奏功して世界銀行や国際通貨基金(IMF)から財政の立て直しに成功したと認められた。2005年に変動相場制に切り替えられている。
元首相は今回も「1米ドルあたり3.80リンギに戻す必要がある」と強調。政府によって保証されていないため、リンギの価値が変動しており、これを抑え込む必要があると力説した。