2021年の国内観光者動向、消費額は低迷
2022.07.02 経済・現地企業マレーシア統計局は6月29日、2021年のマレーシア国内観光の実績に関する統計を発表した。これには、訪問者数、観光支出、旅行パターンなどのデータが盛り込まれている。
2021年の国内観光は、コロナ禍の国境封鎖や州境の規制により、入国者数、観光消費額の減少が続いた。2021年の国内観光者数は6,600万人で、前年比49.9%のマイナスとなった。なお、2020年は44.9%の減少だった。
観光動向を、旅行回数でみると2020年の1億4700万回から50.7% 減少の7240万回。国内観光支出額も54.5%減少し、184億リンギにとどまった。これは、統計局が2008年に国内観光調査の統計を取り始めて以来、最も低い数字である。
2021年の支出総額に占める割合は、ショッピングが50.3%と最も大きく、次いで食品・飲料が15.1%、自動車燃料が11.1%だった。
国内旅行者の目的は、「買い物」が最も多く、36.4%を占めた。親族・友人訪問の目的は24.2%となったが、42.3%を記録したコロナ禍以前と比較すると大幅に減少している。このような状況は、地区間や州間の制限により、人々が親類を訪問することが不可能になったためと考えられている。
2021年に国内旅行者が最も多く訪れた州はセランゴール州で1,020万人、次いでクアラルンプールの910万人、サラワク州の650万人であった。2021年に国内旅行者が利用する交通手段としては、陸路が98.6%でトップ。次いで、国内線航空が1.1%、船舶が0.3%となっている