第4四半期GDP、7%成長に
2023.02.11 経済・現地企業中央銀行のバンク・ネガラ・マレーシア(BNM)は2月10日発表した、2022年第4四半期(10~12月)の国内総生産(GDP)は前年同期比7.0%成長した。なお、2022年通年のGDP成長率は8.7%となった。
第3四半期は14.2%増という高い成長率となったが、今回GDPが緩やかになったのは、低ベース効果の衰退と刺激策によるサポートによるもの。しかし、成長率7.0%の水準は、長期平均の5.1%を依然として上回っており、民間消費と投資に支えられた民間部門の活動が成長の主な原動力となっている。
一方、外需の低迷にともない、輸出全体の伸びは緩やかなものとなった。これは、電気・電子製品(E&E)の輸出が堅調であったため。一方、観光業の増加で一部相殺された。サービス業と製造業が引き続き成長を牽引している。
BNMは、2023年について、「引き続き下降に傾く」との見方を示す。世界経済の成長が予想より弱く、地政学的緊張がさらに高まるためとしている。また、サプライチェーンの混乱が再び生じていることも、成長に影響を及ぼすとしている。