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クアラルンプールとシンガポールを結ぶ高速鉄道(HSR)プロジェクトにおいて、31社からなる国内外の7つのコンソーシアムが、プロジェクトを主導するMyHSRコーポレーションに情報提供依頼書(RFI)を提出した。15日付の英字新聞ザ・スターなどが伝えた。
同コーポレーションによると、情報提供依頼書は運輸省と内閣に提出されて審議され、選定されたコンソーシアムのみがより具体的な提案依頼書(RFP)を提出することになるという。ファウジ・アブドゥル・ラーマン会長は「このようなプロセスが実施されるのはマレーシアで初めてであり、非常に慎重に進めていく」と強調した。
さらに、7つのコンソーシアムのうち、中国や欧州のコンソーシアムがあるかとの質問に対し、ファウジ会長は「中国がリストに載っているが、欧州の企業の中にはコンソーシアムを通じて地元企業と手を組む企業もある」と付け加えた。
マレーシア政府は数カ月以内に候補者を絞り込み、早ければ年内にシンガポール政府との本格的な交渉を開始する見通し。
プロジェクトの総工費は推定1000億リンギ(約3兆1000億円)。マレーシア政府は債務保証や財政支出をせず、民間資金によるインフラ整備で進める意向であり、現地政府の金融支援などがなく、リスクが大きいとの判断で日本企業がプロジェクトへの参入を断念することが11日に明らかになった。
この報道を受けて、マレーシアの金融最大手メイバンクの投資銀行部門の株式調査責任者ウォン・チューハン氏は「政府支援が不可欠」と言及。「中国や日本の高速鉄道のような多くの主要インフラプロジェクトは政府が全額または実質的に資金提供している」と指摘した。
なお、アンソニー・ローク運輸相は13日、「日本企業による参入断念がプロジェクトに与える影響はない」との認識を示している。