米国　1MDB関連押収の資金19億リンギを送金-2021/05/13

トゥンク・ザフルル財務相は5月12日、政府系投資ファンド「ワン・マレーシア開発公社（1MDB）」の金融スキャンダルで米国司法省が押収した19億リンギをマレーシア政府に送金したと発表した。
同国司法省はマレーシアの資産回収向け信託口座に送金。これまでこの口座には差し押さえられた資金160億5000リンギが送金されたという。この口座に送金された資金については1MDBとその子会社SRCインターナショナル社が負っている負債の返済などに支払われると同財務相は語った。
同相によると、両社の負債の返済額は現在までに1MDBが124億リンギ、SRC社が31億リンギ。負債残高は1MDBが398億リンギ、SRC社が25億7000リンギにまで減らした。
政府は今後も負債の返済に努力するが、両社に直接間接に関わって損失を与え、不正資金を受け取った当事者らに対して民事訴訟で資金回収を図っていくことに注力するとも同相は述べた。
財務省は今月10日にも3つの法律事務所を通じて両社の関係組織17社と関係者40人に対して総額966億リンギの資産回収を求めて訴訟を起こしたことを明らかにしている。