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配車アプリの台頭、タクシー業界崩壊に懸念

2016.10.28 経済・現地企業
マレーシアのタクシー業界は、配車アプリの台頭により競争が激化しており、崩壊する危機にさらされている。公共陸運委員会(SPAD)による介入がない場合、タクシー会社は今年累計で6,000万リンギ程度の損失を計上すると見込まれている。
タクシー業界関係者によると、タクシー会社は、タクシーと比べて安い料金で利用できる配車アプリGrabやUberの人気が高まりつつあることでシェアを奪われている。ある専門家は、この状態が続いた場合、多くのタクシー会社が2018年以降事業を継続することができなくなると指摘している。
ブミプトラ(マレー人と先住民族の総称)のタクシー会社、アベニュー・ドライブのアブド・ラザク社長は、タクシー運転手の数は減りつつあり、新しいタクシー車両も導入されていないことから月間の売り上げが1,500万リンギから2,000万リンギのマイナスとなっていると明らかにした。タクシー業界は物品・サービス税(GST)導入後もタクシー業界にはマイナス影響が及んでおり、一層厳しさが増すとの懸念が出ているという。
タクシー大手のアップタウンエースはメディアに対して、既存のタクシー業界と配車アプリが同等の立場で競争できていないことを取り上げるよう要請している。タクシー会社は、配車アプリに登録している車両はタクシーと違い、車検を受けていない場合もあるとし安全性の問題を指摘している。
一方でタクシー会社のビッグ・ブルー・タクシー・サービシズによると、クアラルンプール(KL)シティセンター(KLCC)のショッピングモール「スリアKLCC」において、安全性の問題からGrabやUberは乗客を拾わないよう呼びかけが行われている。(アジア・インフォ)
 
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