中銀バンクネガラ、政策金利を3%で据え置き
2016.09.19 経済・現地企業マレーシア中央銀行バンク・ネガラは7日に定例金融政策会合(MPC)を開催し、政策金利である翌日物政策金利(OPR)を3.00%で据え置くことを決定した。 市場における大方の予想通りだった。
中銀は今年7月に約7年ぶりに3.25%から0.25ポイント引き下げた。
中銀は声明の中で、世界経済は主要な先進国や発展途上国全体において緩やかなペースで成長を維持していると指摘。アジアでは輸出部門が軟化する中、国内需要が引き続き経済成長に貢献しているとした。世界経済においては主要国による政策転換や英国の欧州連合(EU)離脱決定により未解決の問題があることなど、不透明な状態であることから下ぶれリスクの強い状態が続くと予想した。
マレーシアについては、第2四半期は輸出の軟化などの影響で経済成長のスピードは緩やかとなったと分析。今後も引き続き内需が主な牽引役となると指摘。また政府が最低賃金を引き上げたことから、個人消費や民間投資の成長は加速するとした。一方で投資に関しては進行中のインフラプロジェクトや製造業及びサービス業の資本支出に支えられ成長が見込めると予想した。輸出については、主要な貿易相手国からの需要が縮小していることで、今後も軟化の状態が続くと分析した。
インフレ率について、中銀は今年は2-3%下がるが、来年には安定した状態が見込めると予想した。
一方で国内の経済は、前回MPCが開催された7月から安定して推移しているとし、今後も国内の経済成長とインフレの見通しを取り巻くリスクのバランスを監視していく方針だと表明。今年は、想定通りに成長する見通しで、2017年も安定的な成長が見込めると予想した。