第2四半期のGDP成長率は4%、5四半期連続で減速
2016.08.29 経済・現地企業マレーシアの中央銀行バンク・ネガラ(BNM)は12日、2016年第2四半期(4~6月)の国内総生産(GDP)が4・0%成長となったと発表した。昨年の第4四半期(GDP成長率4・5%)、今年第1四半期(同4・2%)を下回り、5四半期連続で減速した。
民間消費は賃金と就業率の上昇が下支えし6・3%成長となり、前期の5・3%を上回った。また前期に2・2%成長だった民間投資は5・6%成長となった。前期で0・5%のマイナスだったモノとサービスの輸出は、1.0%のプラスに転じた。公共支出は前期(3・8%)を上回る6・5%成長となった。前期で4・5%のマイナスだった投資は7・5%のプラス成長に持ち直した。
セクター別では、前期では7.9%成長だった建設業は8.8%となった。サービス業の伸び率も5・7%で、前期(5・1%)を上回った。前期で0・3%成長だった鉱業は2・6%となった。一方で製造業の伸び率は4・1%となり、前期(4・5%)を下回った。また前期では3・8%のマイナスだった農業も、7・9%マイナスとなりさらに減速した。
中銀は声明の中で、マレーシア経済は厳しい経済状況に置かれているが、今後も内需に支えられ4~4・5%の成長が見込めると予想。公務員の給与や最低賃金の引き上げ、インフラ整備プロジェクト、エルニーニョ現象の影響の軽減による一次産品の生産量の回復が成長を下支えするとした。しかし下期も世界経済の不透明さはマレーシア経済の成長に影響を及ぼすとの見解を示した。