国内消費は低迷継続と予想=HSBCリサーチ
2016.11.25 経済・現地企業今年第3四半期の国内総生産(GDP)成長率が前年同期比4・3%と予想を上回る結果となったが、HSBCグローバル・リサーチは、国内の経済活動が減速するとの予想は変わらないと指摘。民間消費の低迷が今後も懸念されるとした。
四半期ごとの民間消費増加率はマイナスで、政府の支出や投資額も減少傾向にあり、第2四半期の成長を打ち消すような結果となっているという。一方で、2四半期連続でマイナス成長となっていた輸出は回復の兆しを見せている。投資のほとんどは住宅不動産セクターへの投資となると見込んでいる。
HSBCグローバル・リサーチは中央銀行バンク・ネガラ・マレーシアが23日の金融政策会合で25ベーシス・ポイントの政策金利引き下げを行う可能性もわずかながらあると予想。米国の大統領選挙で大方の予想に反して共和党のドナルド・トランプ候補が当選したことで金融市場の不確定要素は増していると指摘した。マレーシアは中国との連携を強めているが米国の新政権が対中国政策で厳しい姿勢を取った場合は、マレーシアにもマイナス影響が及ぶという。
一方、メイバンク・インベストメント・バンクは今年通年の成長率予想を4・1%で維持すると表明した。輸出が好調であった他、サービスや鉱業など一部のセクターが好調だったことを指摘した。