日系企業の景気動向、緩やかな回復基調=JACTIM調査
2016.11.04 経済・現地企業マレーシア日本人商工会議所(JACTIM)は20日、会員企業を対象とした2016年下半期の景気動向調査を発表した。
2016年8月1日から9月30日にかけて法人会員企業(日系企業)554社に質問、177社から回答を得た。下期の景況DIは相変わらずマイナスではあるものの、前回のマイナス21・4からマイナス17・8と小幅に上昇、2017年上期についてもマイナス13・8と引き続き上昇するとの結果となった。2014年下期に底を打った景況感は、軟調推移しながら緩やかな回復基調にあるとみられる。
業績要因としては、為替動向及びマレーシア国内経済動向を挙げる企業が多く、JACTIMは「通貨リンギ安及び内的要因が業績に与える影響が大きいことが推察される」としている。
同調査によると、業績に影響を及ぼす要因として78・6%の企業が為替動向を挙げている。またマレーシア国内経済動向を挙げた企業は61・4%と、内的要因による影響が比較的高くなっている。これ以外では東南アジア諸国連合(ASEAN)経済動向(49・4%)、中国経済動向(44・3%)、石油価格(36・6%)が大きな影響を与えているが、こうした外的要因は概ね低下した。
従業員数については今年下期のDIはマイナス15・3に低下。前回調査での予想値マイナス3・8を大幅に下回った。予測に反して抑制方針が継続しており、マレーシア政府による一連の外国人労働者削減政策が影響しているものとみられる。(アジア・インフォ)