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花王、マレーシアで"蚊が肌にとまるのを防ぐ"ビオレを発売

花王、マレーシアで"蚊が肌にとまるのを防ぐ"ビオレを発売

2024.06.27 日系企業動向

花王(本社・東京都中央区)は、蚊が肌にとどまることを防ぐアンチ・ランディングテクノロジーを備えた「ビオレガード モスブロックセラム」を7月からマレーシアで発売すると明らかにした。

デング熱は、ASEAN全域で長年にわたる大きな社会問題である。さらに、地球温暖化や都市化の進展により蚊の生息地域が拡大していることで、その被害は年々増加している。保健省によると、マレーシアにおけるデング熱の発生数は前年よりも大幅に増加しており、2024年の最初の5週間で18,427件と報告されている。これは前年同期と比べ65%も増えている。

マレーシアで発売する「ビオレガード モスブロックセラム」は、独自のアンチ・ランディングテクノロジーを搭載した蚊よけクリーム。蚊の脚の構造に着目し、肌の表面を蚊がとどまりにくいように整えることで、蚊に刺されることを防ぐ技術を応用している。ボディローションのような軽いつけ心地で肌にうすく伸ばすことができ、べたつかず快適な使い心地となっている。蚊よけ効果が8時間持続する。また、DEETなど、化学合成の虫よけ成分を配合していないため、小さな子供や敏感肌の人でも安心して使用できる。

「ビオレガード モスブロックセラム」は、マレーシア全域の主なドラッグストアや小売店、オンラインで販売される予定。

デング熱から命を守る

花王は、デング熱の被害から未来のいのちを守るこれらの取り組みを、「GUARD OUR FUTURE」プロジェクトと名づけ、東南アジアを中心に推進している。

東南アジアでは、蚊に刺されることで発症する感染症(デング熱)によって特に子供の生命を脅かされることが社会の課題となっている。

花王は、日ごろ取り組んでいる研究をこういった課題解決の助けにしたいという思いから、「肌の表面を蚊が嫌う性質に整えることで、蚊に刺されなくする」という新しい発想の忌避技術を開発した。さらに、こういった技術を必要な方に届けるしくみを整えるとともに、まずはタイから、産官学で連携してデング熱の被害を削減する取り組みをスタートしている。

マレーシアでは、デング熱のホットスポットがいくつかあるが、特にセランゴール州が最も感染者が多い。デング熱の被害削減のためには、コミュニティ全体での取り組みが必要だ。そこで花王マレーシア法人では、セランゴール州とデング熱に向けた協働を合意した。

6月13日に行われた新製品発表会で挨拶した花王(マレーシア)の西巻明 社長は、同拠点が昨年、設立50周年を迎えたとし、中期経営計画K27の中で、「未来のいのちを守る」をビジョンに掲げ、世界中のさまざまな社会課題に取り組んでいると説明。「マレーシアを含むASEAN諸国では、蚊が媒介する感染症が深刻であり、その被害から子どもたちの命を守ることは喫緊の課題」だと意義を強調している。

また、発表会の場に来賓として臨席した高橋克彦駐マレーシア日本大使は、「日本は昨年、マレーシアと包括的戦略的パートナーシップの覚書を締結した」とした上で、花王が同製品をマレーシアで発売したことについて「同パートナーシップのひとつの重要な要素となる」と指摘。「マレーシアだけでなく世界中で発生しているデング熱の予防にも寄与する」と述べた。

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