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筑波大学マレーシア校(UTMy)の開校式が9月2日午後、クアラルンプール市内のマラヤ大学にて開催された。このプロジェクトは日本の国立大学による最初の海外分校設立という大規模なもので、マレーシアと日本の両国政府の協力によって実現した。
式典当日には、マレーシア側からザンブリ・アブド・カディル高等教育相、同省のメガット・アハマド・スピアン副事務次官が、また日本側からは文部科学省より矢野一彦次官、高橋克彦在マレーシア日本国大使がそれぞれ出席した。なお初年度の入学者数は13人で、内訳はマレーシア人学生が7人、日本人学生が6人。
筑波大学の永田恭介学長は開校に際し、「本日の開校式を迎えられたのは、大学設立に貢献してくださった皆様のおかげである。この場をお借りして、心より感謝申し上げたい」と述べた。
UTMyは、日本政府とマレーシア資格庁(MQA)の暫定認定を受けた共同認定を特徴とする、マレーシアにおいて初めての学位授与プログラム。このプログラムでは、自然科学、人文科学、社会科学のアイデアや技術を幅広い環境問題や社会問題に応用できるデータサイエンスリテラシーを持つ個人の育成を目的としている。デザイン的な思考を活用し、学生は創造的にグローバルな課題の解決に貢献することが期待される。
初年度にUTMy唯一の学部として開設された「学際科学・デザイン学部(School of Transdisciplinary Science and Design)」は、「グローバルな課題を解決するために、学生に学術的知識と実践的スキルを身につけさせる教育プログラムをどのように設計するか」という目的を達成するために考案された独自の文理融合型学士課程。
同学部のカリキュラムは、その独自性と革新性を示すものであり、生命・環境科学、情報技術、文学、政治学、サブカルチャーを基礎とし、課題解決型学習技法を用いた学際的な教育プログラムを提供する。
また、このプログラムは強固な学術的基盤に加え、日本の伝統文化や日本式の労働倫理・価値観の指導も特徴。正式な学術プログラムの一環として、学生は柔道や日本舞踊などの伝統的な武道の技を学ぶことも奨励されている。
14人の専任教員は、生命・環境分野、情報技術、比較文学、政治学、サブカルチャーなど、さまざまな分野に専門知識を持つ。卒業後、学生はマレーシア国内外のグローバル企業や組織で持続的に活躍できる人材となることが期待されている。
なお、同校開校式に当たり、マレーシア日本人商工会議所(JACTIM)から、澤村剛朗会頭と国際文化交流委員長を務める岡部養明氏が出席。UTMyを通じての更なる日馬文化交流の促進を期待し、支援金として2万リンギを手渡した。