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サラワク州の藻類培養設備 ちとせグループが設計・監修

2019.08.29 日系企業動向

シンガポールを拠点にバイオベンチャー企業群を展開するちとせグループ(最高経営責任者・藤田朋宏氏)はこのほど、三菱商事とサラワク生物多様性センターが共同でマレーシアのサラワク州に設立した熱帯環境下における世界最大級の藻類培養設備(1000平方メートル)の設計・監修を行ったことを明らかにした。同設備は、8月27日に開催された三菱商事とSBC共催の開所式で公開された。

三菱商事とSBCは、2012年10月より現地の有用な藻類の収集および実用化を目指したプロジェクトを開始。ちとせグループは、同プロジェクトにおける三菱商事の技術アドバイザーとして、2013年より現場におけるプロジェクト運営やSBC研究員への技術指導を行ってきた。

今回ちとせグループが設計・監修を行った藻類培養設備は、熱帯環境下での効率的な藻類の培養と大規模化を叶える3次元型の培養設備。熱帯環境下の、1年を通じて気温が安定しており日射量も豊富であるという利点を存分に活かせる3次元構造でありながら、大規模化が容易な構造で、また大規模化において重要な建設コストを大幅に抑えたという。昨年11月に竣工、その後、現在に至るまで継続的な培養試験を行い、本設備を利用した商業化の目処が立った。本設備で培養した藻類をエビ養殖・孵化場へ提供し、飼料や水質調整剤としての活用も開始している。

ちとせグループは今後の方針について、熱帯環境下における藻類培養設備のさらなる大規模化と培養の効率化・生産コストの削減を追求し、脱化石資源に向けた藻類バイオマス産業の構築を目指すと述べている。

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