首相、緊急経済対策を発表=総額2500億リンギ
2020.03.27 コロナムヒディン首相は3月27日午後、新型コロナウィルス感染拡大に関連した緊急経済対策を発表した。総額2500億リンギという大規模な、いわば「思いやり対策」というもので、1280億リンギが国民の繁栄向け、1000億リンギが中小企業向け、20億リンギが経済発展のためにそれぞれ当てられる。
中でも収入が減少する世帯や個人に対する手当支給が目を引く。世帯収入月4000リンギ以下の400万世帯に対して1世帯あたり1600リンギ、世帯収入月4000~8000リンギの世帯には同1000リンギを支給。また、月2000リンギ以下で21歳以上の独身には800リンギ、月2000~4000リンギの21歳以上の独身には500リンギが支給される。それぞれ4月と5月に分割して支払われる。
また、外出がほぼできなくなくなっている配慮から、4月以降、活動制限令の解除まではインターネット使用料は無料となる。なお、首相演説ではこの「使用料」が何を指すか不明瞭だったが、その後発表された詳細によると、モバイルブロードバンド(携帯)利用者に、4月1日から制限令解除まで「1日当たり1GBの無料使用を認める」という内容だと判明した。
国営電力TNBには5億3000万リンギを割り当て、4月から半年間は最大月600キロワット時までの使用分に対して15~50%の電気料金を割り引くことも打ち出した。
さらに、企業経営者に対しては賃金保障を導入。今年1月1日から収入が50%以上減った企業について、月給4000リンギ以下の従業員に対して3カ月にわたり月600リンギを保障する。
このほか、医療関係者や警察官、出入国管理官などに特別手当を支給するほか、4月1日から配車アプリの運転手約12万人に対して1人500リンギを一回限り支給することも明らかにしている。