ジョホール州「鶏肉と卵のパニック買いは避けて」
2022.06.04 政治・社会ジョホール州の投資・貿易・消費者問題委員会は、隣接するシンガポールで鶏肉不足が深刻になる中、「鶏肉や卵の需要は、ハリラヤもすでに終わっていることから、今後2週間以内に減少する。供給は通常に戻る」との見解を明らかにした。
マレーシア連邦政府は6月1日に発効した鶏肉輸出禁止令に加えて、2月5日から連邦政府がブリーダーに(鶏肉)1キログラムあたり60センと卵1個あたり5センの補助金を支給しており、これが価格安定化につながるとみられている。
同委員会では「国内には十分な卵の供給があるので、パニック的に購入する必要はない」と市民に促している。
一方、民主経済問題研究所(IDEAS)は、マレーシアが毎月360万羽の鶏の輸出を停止することを決定したことは、鶏肉不足に対処するための「短期的な解決策」であると述べた。
「長期的には輸入鶏肉価格の上昇や重要な市場の喪失など、消費者や経済全体に意図しない悪影響を及ぼす」と、同協会のトリシア・イエオCEOは懸念を示す。
一方、投資・貿易・消費者問題委員会も「輸出禁止は業界全体、特にブリーダーにダメージを与える可能性がある」と指摘。「マレーシアによる“生きた家禽類”の輸出は、2007年の4,019万羽から2020年には5,908万羽に増えた。政府は価格を低く抑えるために鶏肉に8.90リンギの上限価格を課しているが、これではコストをカバーし切れない。養鶏場者は経営維持のため、シンガポール、タイ、日本、香港、ブルネイなどの国への輸出に頼っている」と述べている。