ペナン海底トンネル事業、前港湾委員長を逮捕-2020/07/02

汚職取締庁（MACC）は6月30日、ペナン島と本土を結ぶトンネル事業に関わっていたジェフリー・チュー前港湾委員長（州の閣僚に相当）を汚職容疑で逮捕した。消息筋が明らかにした。なお、複数のペナン州政府幹部を引き続き取り調べており、さらなる逮捕者が出る可能性がある。
この事業はジョージタウンのガーニー・ドライブから本土のバターワース北部を結ぶ全長約7キロの海底トンネルを建設するもの。2016年に着工したが、63億リンギにも達する総工費が物議を醸している。実行可能性調査（FS）に3億リンギ以上かかり、建設会社に不透明な資金も流れていることも発覚。これらに関与していた同社幹部１人が資金洗浄など60以上の容疑で2019年に逮捕されている。
チュー容疑者は前財務相で民主行動党（DAP）のリム・グアンエン幹事長の側近としても知られる。同州は国政野党であるDAPが州政権を握っており、政争の具になる可能性がある。