高裁、ナジブ氏に所得税滞納金の支払い命令-2020/07/23

クアラルンプール高等裁判所は7月22日、ナジブ元首相に対して所得税滞納金の全額支払いを命ずる判決を下した。滞納金は16億9000万リンギに達している。
税金の徴収機関である内国歳入庁（LHDN）は昨年6月、2011年から2017年までの所得税を滞納しているとして告訴していた。
ナジブ被告はLHDNが提出した課税通知書の計算が間違っていると指摘して反論していた。
しかし、高裁のアフマド・バチェ裁判長は「裁判所は納税額を争う場所ではない」と一蹴。さらに「納税者は身分などに関係なく払うことが求められており、首相経験者でも同じだ」と指摘。LHDNの主張は理路整然としているとして全面的に認めた。また、国側の弁護士費用1万5000リンギの支払いも命じた。
ナジブ被告は判決を受けた後、ソーシャルメディア上で「高裁の決定は支払い判決ではない」と反論し、支払うつもりはないようだ。
ナジブ一家は所得税の滞納金が巨額にのぼっており、LHDNは一家全員を訴えている。