弁護士会「議員の政党移動禁止法を」-2020/08/05

マレーシア弁護士会は８月４日、政府に対し「議員の政党移動禁止法」を制定するよう求めた。
先にサバ州議会が不誠実な議員により解散に追い込まれたことも挙げ、現在の政治的な不安定さは議員が党籍を変えるためとの見解も出した。
クランタン州憲法は１９９０年代初めに議員が党籍に変更を禁じる改正を行った。しかし、最高裁は１９９２年、「改正州憲法は結社の自由を認めている連邦憲法と矛盾し無効」との判決を出した。このケースがあるため、政党移動禁止法の成立は難しいとの見方もあるが、サリム・バシール会長は、「この判決が政党移動禁止の立法化を禁止するものではない」との見解も示した。
同会長は、党籍の変更は「有権者への信頼の裏切りであり、政治的にモラルのない行為だ」と批判。立法化は政治的安定と民主主義のなかでの国民信頼を高め、選挙民の決定を尊重するためにも必要と強調した。 　 下院議会や州議会で所属政党を変える議員が多い中、同会長は「立法化する時期にきている」も主張している。