【政治動向】首相、緊急事態宣言を国王に進言-2020/10/24
2020.10.24 政治・社会ムヒディン首相は10月23日午後、緊急事態宣言の導入についてアブドゥラ国王に進言した。24日に王宮事務局が明らかにし、国王は近く各州スルタンと協議に入る。
首相は新型コロナウイルスの全国的な感染拡大を受け、事態が切迫していると判断したもようだ。首相は23日午後、急遽パハン州クアンタンの王宮に滞在していた国王を訪問。2時間ほど協議した。
首相による緊急事態宣言の進言について野党勢力は一斉に批判している。
人民正義党(PKR)のアンワル・イブラヒム総裁は23日に「議会を凍結して独裁政治を始めようとしている」と批判した。
こうした動きに対し、マハティール前首相は「宣言しても新型コロナウイルスは現状より抑えられない」と述べ、「野党によって政権が転覆されそうなので宣言で権力を維持したいのだろう」と批判。さらに、「進言の報道が始まってから株価は下がっている」とも指摘し、「宣言とともにマーケットの信頼はなくなり、経済に大きな影響を与えるだろう」と懸念を示した。