ホームマレーシアニュース**週末の読み物**世界ティーチャー賞 最終トップ10にマレーシア人入る-2020/11/01
**週末の読み物**世界ティーチャー賞 最終トップ10にマレーシア人入る-2020/11/01

**週末の読み物**世界ティーチャー賞 最終トップ10にマレーシア人入る-2020/11/01

2020.11.01 Uncategorized
教育界のノーベル賞ともいわれている世界ティーチャー賞2020のトップ・ファイナリスト10にパハン州ムアザム・シャーのルンチャン国民学校の英語教員サミュエル・イサイアーさんが入った。オラン・アスリ(先住民族)への英語教育が高く評価されてトップ10入りした。   サミュエルさんが赴任した学校には多くのオラン・アスリが在籍。しかし、赴任当初は教師も生徒も「努力しても何も得られない」と信じ切っていたため、オラン・アスリたちの教育向上のために誰も何もしなかったのだという。そのため、学校は地区内でも成績の悪い学校となっていた。   そこでサミュエルさんはこういった状況を改善するため、オラン・アスリたちの文化を理解し、生徒たちの可能性を見出すため、コンピューターとタブレットを駆使して英語教室のクラウドファンディングプロジェクトを立ち上げた。生徒たちも徐々に楽しむようになり、国内外の人たちと英語でやり取りできるメール交換プロジェクト「アスリ・Eパル」を始めたほか、オラン・アスリの文化を伝える英語の詩のプロジェクトも導入した。
この結果、成績の悪かった生徒たちの成績はみるみると向上。2008年~2012年のこの学校のオラン・アスリたちの英語の合格率はわずかに30%だったが、生徒たちは自信をつけるようになり、2013年~2017年の期間は平均80%にまで上昇。これらプロジェクトは今でも続けられ、地方の学校にもかかわらず、都市部とほとんどかわらない英語教育ができるようになっているという。   サミュエルさんはこういった教育を評価され、これまでにASEAN-ELT会議でのベストティーチャー賞(2018年)、マレーシア国内でベスト・イノベーティブ・ティーチャー賞(2018年)、スターゴールデンハーツ賞(2019年)、ナショナル・ヒーロー・ティーチャー賞(2019年)を受賞している。   2020年の世界ティーチャー賞には世界140カ国以上から1万2000人が応募。優勝者は12月3日に発表される予定だ。賞金は100万米ドル。サミュエルさんは「優勝した場合、賞金で学校の楽器を新しくしたり、21世紀型の教室を作りたい」と抱負を語った。また、同じメソッドで他の教員たちと協力して他地域のオラン・アスリにも力を与えていきたいと話した。   なお、ティーチャー賞トップ50には日本人2人も含まれている。
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