内国歳入庁(LHDN)は4月18日、年初から3月31日までに同庁職員になりすました詐欺事件が35件発生したことを明らかにした。被害総額は348万リンギに達している。3月1日から確定申告が始まっているが、不審なリンク先にはクリックしないよう警告も発した。
手口は巧妙だ。被害者に対して電話やメールなどで犯罪シンジケートが連絡。同庁職員や警察官を装って税金の滞納などを指摘し、シンジケートの銀行口座にお金を振り込めば解決すると持ちかけるという。
確定申告が始まり、還付金を心待ちにしている人も多いことから、この時期はシンジケートの稼ぎ時。還付手続きを迅速にするため、被害者にリンクを送付してクリックさせ、銀行の詳細を入力するよう指示する偽の電子メールを送付。さらに、偽のマレーシアの銀行アプリもダウンロードさせ、個人情報やパスワードなど入力するとそのまま口座の預金が盗まれる。
同庁と名乗る不審な連絡があった場合はまずLHDNのポータルサイトで公式電話番号を確認し、同庁職員との連絡は公式ドメインである@hasil.gov.myを通じて行うようするよう呼びかけている。
なお、同庁の正式なリンクはすべて「https」で始まっており、これ以外のリンクは不審なリンクと判断したほうが得策だ。正式なサイトは
https://www.hasil.gov.my/昨年も同様の被害が多発し、毎月発生していた。通年で93件の被害届が出ており、被害総額は119万6000リンギ以上だったという。
なお、電子確定申告は5月15日まで延長された。