マレーシア各界、安倍元首相に哀悼
2022.07.09 政治・社会安倍晋三元首相が7月8日、銃撃され死亡したことについて、マレーシアでも同日夕刻以降、各界から哀悼の言葉が寄せられている。
アブドゥラ国王陛下夫妻は、亡くなった安倍氏の遺族に哀悼の意を伝えた。
イスタナ・ネガラ(王宮)のフェイスブックへの投稿を通じ、両陛下は安倍氏の死去に悲しみを表した上で、「同氏の死は日本と日本国民にとって大きな損失となる」とお悔やみを述べられた。
国王陛下夫妻は3月11日、岸田文雄首相の特使として3日間のマレーシア公式訪問をした安倍元首相に、イスタナ・ネガラで謁見した。
マレーシアのルックイースト(東方政策)40周年と、マレーシアと日本の外交関係樹立65周年の記念にあたり、元首相が公式訪問した経緯がある。
滞在中には、マレーシア国際イスラム大学(IIUM)から安倍元首相に政治経済学の名誉博士号が授与されたほか、記念講演も行われた。
また、国王陛下夫妻は2019年10月23日、今上天皇の即位式に出席された際、安倍元首相とも東京で会談している。
一方、イスマイル・サブリ首相は、公式訪問先のトルコから安倍元首相の死去に対し、日本政府と国民にお悔やみと深い哀悼の意を表明した。
マレーシアの記者団に対し、「岸田文雄首相の特使として今年初めにお会いしたばかりの安倍晋三元首相が襲われたとの事件のニュースを聞いて、深い悲しみを覚えた」と語った。
サイフディン外相は、マレーシア政府および国民を代表して日本政府および国民に対し、深い哀悼の意を表した。
「マレーシア政府と国民を代表し、日本政府と国民、そして安倍晋三元首相のご遺族に深い哀悼の意を表す」と述べている。
サイフディン氏は、「安倍元首相は象徴的なリーダーであり、アベノミクスを通じた日本の経済発展への貢献は常に記憶されるだろう」と指摘。
「マレーシアのルックイースト(東方政策)にも大きく貢献し、先には同政策40周年記念の日本国総理大臣特使として日本政府を代表し、クアラルンプールを訪れたことも記憶に新しい」と悼んでいる。