カンボジアで強制労働 今年46人を救出
2022.07.12 政治・社会 カンボジアのエルディーン・フサイニ駐マレーシア大使は7月10日、同国で強制労働をさせられていたマレーシア人46人を今年救出したと述べた。
さらに60人以上がまだ拘束されているもようで、大使館側は同国政府と協力して救出に努力するとしている。
9日にも騙されて働かされていた4人が救出されてクアラルンプールに到着した。
ほとんどのマレーシア人はソーシャルメディアを通じて高収入をうたう求人に募集。カンボジアに入国した後は旅券を取り上げられ、強制的に働かされる。
電話を通じた詐欺事件に関与するケースが多く、それに気づいて帰国したくてもできない。家族に「身代金」を払ってもらって帰国できたケースもあったという。
同大使は2018年にも47人が同様のケースで救出されたと指摘。
2020年から2021年にかけてはマレーシアでは活動制限令(MCO)による出入国の禁止で事例はなかった。
しかし、2022年に入って再び同様の事件が発生している。
大使館側は救出を支援するものの、旅券を持っていないケースが多く、不法滞在になっているため、救出前に禁固刑に処される可能性も高いと大使は警告。ソーシャルメディア上での高収入をかかげる求人には気をつけるよう呼びかけた。