無許可でハジ巡礼の参加者を募集したとしてクアラルンプール市内にある旅行会社が8月9日に下級裁判所に起訴された。
起訴されたのはUCトラベル社のアグス・リザル社長(50)。今年5月に私的巡礼査証の取り扱いライセンスをもたずに、ソーシャルメディア上で巡礼パッケージツアーを募集していた。
有罪となった場合はハジ巡礼積立法違反で罰金刑最高10万リンギ、禁固刑1年以下が科せられる。
マレーシア国家警察によると、これまでにハジ巡礼関連の詐欺事件で、336件の被害届が出ている。また、7月31日現在で巡礼関連の詐欺の被害総額は560万リンギ以上に達しているという。7月7日は巡礼に向かう予定だった380人がクアラルンプール国際空港(KLIA)で立ち往生する事態が発生。全員が違法旅行会社に申し込み、査証や航空券を受け取っていなかった。
一方、クダ州治安判事裁判所で8月8日、2015年から2016年にかけてウムラ巡礼などの詐欺事件23件で訴えられていた旅行会社の社長に禁固刑10年を言い渡した。1件あたり10年で、230年の禁固刑となる予定だったが、裁判所は23件を一つにまとめて禁固刑10年に短縮した。被告は即日控訴したもようだ。