首相 下院議会の解散を表明 60日以内に選挙へ
2022.10.10 政治・社会イスマイル・サブリ首相は10月10日午後、下院議会の解散を表明した。
これに伴い、60日以内に選挙が行われる。
下院議員の任期は2023年8月までだった。統一マレー人国民組織(UMNO)内では解散の断行の声が日に日に強まっていた。
首相は9日にマレーシア国王と謁見し、ここで解散の承認を得た。国王は10日にロンドンに向けて旅立った。
ただ、現在の与党は一致結束しておらず、総選挙後は連立政権の枠組みが大幅に変わる可能性が高い。
特にムヒディン前首相が率いる統一党や全マレーシア・イスラム党(PAS)はUMNOと意見が対立しており、選挙結果によっては連立を離脱する可能性もある。
また、マレーシアでは雨季に入ったことから選挙期間中に各地で洪水が発生する可能性がある。
雨季の選挙実施は危険が伴うため、これまでに実施されたのは1990年と1999年の2回のみだ。
与党の一部からも洪水を懸念する声が挙がっていた。
下院議会が解散した場合は慣例で州議会も解散されるが、一部州議会は洪水を懸念して解散しないとみられる。