イスラエル諜報員 KLでハマース支持者を誘拐
2022.10.19 政治・社会イスラエルの諜報機関モサドに雇われたとみられる要員がこのほど、パレスチナ人2人をクアラルンプール中心部で誘拐する事件があった。パレスチナの政党ハマースの支持者である2人は翌日にマレーシア国家警察によって救出された。
2人は9月28日午後10時ごろ、ツインタワー向かいの商業施設アベニューKの裏で誘拐された。自宅のあるコンドミニアムに車で入ろうとしたところを2台の車が接近。4人組が現れて連れさられたという。
通報を受けた国家警察は捜査を開始。翌日にスランゴール州フル・ランガット郡のリゾートホテルで救出。ここで2人は尋問と拷問を受けたと主張している。
この事件での逮捕者は出ていないが、ハムザ内相は10月18日、事件の背後にモサドがいるとの見解を示し、現在捜査していると発言した。
イスラエルの諜報員は少なくとも2010年からマレーシア国内で活動しており、2018年にはクアラルンプール市内でパレスチナ人が殺されている。2人組に襲われたが、これまでにマレーシア人ら20人あまりが逮捕されている。警察当局は背後にモサドがいるとみている。
今回の誘拐事件で警察は警戒を強めている。今回誘拐された2人以外にもパレスチナ人6人が狙われている可能性があるという。
なお、マレーシアはパレスチナ問題でイスラエルとは国交を樹立していない。