公共交通機関　犯罪防止でイニシアチブ

首都圏の公共交通機関を運営するプラサラナ・マレーシア社は10月19日、電車内などでの犯罪防止のため、8つの駅に緊急対策センターを設置した。
開設式典に参加したクアラルンプール市警察のアズミ・アブ・カッシム本部長は今年に入って公共交通機関での痴漢やひったくり、すりといった犯罪は261件発生。利用者の多い8駅にセンターを設置することで、犯罪に遭遇した被害者や事故の被害者を迅速に支援する。各センターには警察官補を3～5人配置する。
これはガソリンスタンドやコンビニエンスストアで2013年に始まった早期緊急対策センター・プロジェクト（GTSP）のコンセプトを取り入れたもの。
来年1月にはMRTプトラジャヤ線が開通する。これに伴い、MRTやLRTの利用者数は1日あたり60万人と見込んでいる。犯罪も多発する可能性も高いため、同社と警察が協力してセンターを立ち上げた。センターはKLセントラル、MRTのカンプン・バトゥ、ブキビンタン、LRTのKLCC、ムスジッド・ジャメ（クラナジャヤ線とアンパン線の各所）の各駅のほか、パサール・スニ駅にはLRTとMRTにそれぞれ設置した。
同本部長は「この取り組みによって来年の犯罪件数が8～12％削減させたい」との期待感を示した。
このセンターは同社の駅147駅に段階的に設置するという。