UMNO総裁に辞任求める声広がる
2022.11.21 政治・社会下院総選挙で惨敗した統一マレー人国民組織(UMNO)のアフマド・ザヒド総裁に辞任を求める声が党内で広がっている。
下院選で同党は26議席(国民戦線(BN)は他党と合わせて30議席)にまで落ち込み、歴史的惨敗となった。
辞任を求める声をまず挙げたのはジョホール州のオン・ハフィズ州首相。「党の利益と将来のためにはも総裁職から引いてもらう必要がある」と指摘。「(この選挙結果は)マレー人がUMNOを拒絶した結果だ」とも述べ、BNが庶民の声を聞いてこなかった結果だとも批判した。
UMNOの牙城である同州の下院選挙区での同党の勝利は26選挙区中9選挙区のみ。また、勝利した候補者も他党と僅差で勝っている。
同党のシャフリル・ハムダン情報局長は自身も落選したため、辞表を提出。その際に「総裁も辞めるべきだ」と残して去っていった。
落選したカイリ・ジャマルディン保健相も「UMNOの改革をこれ以上遅らせることはできない」として即座の辞任を要求した。
また、元UMNOのベテラン議員で選挙直前に国民連盟(PN)から出馬して当選したシャヒダン・カッシム連邦直轄区相は「政権を取るためにPNと組むにはザヒド総裁の辞任は不可欠だ」と要求した。
同総裁は次期首相を目指していたとされたが、惨敗となった今は総裁自体の職も危なくなってきた。