下院選 現職閣僚8人が落選
2022.11.21 政治・社会11月19日に投開票された下院総選挙で現職閣僚8人が落選した。
最も衝撃的だったのが、スランゴール州スンガイ・ブロー選挙区から立候補したカイリ・ジャマルディン保健相。元来、ヌグリ・スンビラン州レンバウ選挙区から選出されていたが、直前になって所属する統一マレー人国民組織(UMNO)から選挙区替えを命じられて落下傘候補となった。同相はスンガイ・ブロー選挙区で希望同盟(PH)候補と約2600票差で負けた。
また、トゥンク・ザフルル財務相はスランゴール州クアラ・スランゴール選挙区から出馬。大手銀行CIMBの最高経営責任者(CEO)などを歴任した手腕を買われて、ムヒディン政権で上院議員に任命されて財務相入り。その後に下院に鞍替えのため、出馬したがあえなく落選した。
統一党のアズミン・アリ通産相はもともと人民正義党(PKR)の要職を務めていたが、マハティール政権末期に突然離党し、同政権の崩壊を招いた。スランゴール州ゴンバック選挙区では同州のアミルディン・シャリ州首相(希望同盟所属)と戦って敗退した。
このほか、リーザル・メリカン住宅・地方政府相、アフマド・ファイザル青年スポーツ相、リナ・ハルン女性・家族・共同体開発相、ズライダ・プランテーション・商品相、マキシムス・オンキリ首相府相(サバ・サラワク担当)も落選した。
また、イスマイル・サブリ政権での閣僚でUMNOでの候補者リストから漏れたのは4人。うち1人のシャヒダン・カッシム連邦直轄区相は告示日直前に鞍替えをして国民同盟(PN)から立候補して当選した。
ワン・ジュナイディ首相府相(国会・法律担当)とムスタパ・モハメド首相府相(経済担当)は健康上の理由で立候補しなかった。