23年度暫定予算、下院で可決=1077億リンギ規模
2022.12.20 政治・社会下院議会で12月20日、事実上の2023年度暫定予算案が可決した。ミニ予算と呼ばれるこの暫定的な運営予算は、2023年度の連邦予算が成立するまでの間の財政運営のためのもので、下院では「連結基金(会計上の支出)法案2022」という形で可決されている。
2023年予算をめぐっては、イスマイル・サブリ前首相が率いる政権が一旦は発表したものの、法案が審議・可決される前に解散、総選挙が決まったため、棚上げとなっていた。
同法案は、19日に第1読会に付され、翌20日、第2読会と第3読会に付され、審議されることなく可決された。連邦予算が成立するまでの間、公務員の給与、光熱費、奨学金、福祉費、教育サービス、医療費などを支払うために充てられる。
前政権が決めたさまざまな開発プロジェクトの進行についても注目されている。これについて財務大臣でもあるアンワル首相が提出した法案の冒頭の部分に、「2023年開発見積の承認を待って、政府の緊急支出を満たすため、開発基金から5595億リンギを超えない金額を引き出すことを認める」と記載。首相は議会で、「現在進行中の開発プロジェクトは継続されなければならず、契約金は予定通りに支払われなければならない」と説明した。
なお、今後の予算案の策定について首相は「来年の2~3月のいずれかのタイミングで予算を修正を図る」としている。