カイリー前保健相ら UMNOの除名処分

カイリー・ジャマルディン前保健相が1月27日、与党・統一マレー人国民組織（UMNO）から除名された。昨年11月の下院総選挙時に党の規律に違反したためと同党のアフマド・マズラン幹事長が述べた。
このほかにも前スランゴール州支部長のノー・オマール氏も除名処分、ヒシャムディン前国防相やシャフリル前情報局長らも6年間の党員資格停止の処分を受けた。党員資格停止処分となった前国防相らは同党から次の総選挙には立候補できなくなる。
同幹事長は処分を受けた党員らは総選挙時にほかの候補を応援したり、ライバル政党に協力するなどしたと説明。しかし、今回処分を受けた党員は反アフマド・ザヒド総裁派で、「粛清」されたとみられている。
同党は総選挙で過去最低の26議席しか獲得できなかった。しかし、党内では誰も選挙結果に対して責任を取っておらず、さらに総裁選も実施できない状況。前保健相らが総裁選の実施などを主張していた。
これら処分を受け、ムカハラビン青年局長は28日までに辞任。「党内に民主主義がなくなった」と批判した。
カイリ前保健相は国民的人気もあるため、他党からすでに入党の勧誘を受けている。
今回の処分で多くの党員からは不満の声も出る可能性があり、党内の混乱はしばらく続きそうだ。