【新着】内閣 強制死刑を廃止し長期の禁固刑に合意
2023.03.24 政治・社会アズリナ・オスマン法・制度改革相は3月23日、殺人や麻薬取引などで起訴された被告に対する強制死刑を長期の禁固刑にすることに内閣が合意したことを明らかにした。
現在は殺人や麻薬取引などの罪では裁判官の裁量はなく、死刑を強制的に科すことになっている。内閣はこれを廃止して、裁判官の裁量に任せ、禁固刑30~40年とむち打ち12回以上とする内容に切り替える方針。
同相はまた、「(これまでに)裁判所が下した死刑判決や終身刑を連邦裁判所で再審理できるようにするための新法案も提出される予定だ」とも述べた。
新法案は過去に遡っても適用されるという。
このため、死刑や終身刑を下された囚人で、すでに上訴手続きを終えた957人にも影響を与える可能性があるとしている。また、死刑判決を受け、連邦裁判所や控訴裁判所での控訴手続きを終えていない囚人476人にも判決が変わる可能性が出る。
ただ、最高刑としての死刑自体はそのまま維持する。
強制死刑廃止法案や死刑・終身刑見直し法案はすでに上程されており、3月27日にも国会で議論が始まる見通し。
早ければ、今国会で法案は成立する可能性がある。
強制死刑の廃止は2018年に発足したマハティール政権時に公約の一部として出ていたが、その後進んでいなかった。