アンワル首相、岸田総理と会談

イブラハム・アンワル首相は日本滞在中の5月23日、岸田文雄総理と会談した。岸田総理は、アンワル首相の半年で2度目となる訪日を歓迎し、昨年末の「包括的・戦略的パートナーシップ」への格上げを通じ、両国関係が着実に進展したことに触れ、国際社会を分断と対立から協調に導き、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序を維持・強化すべく、マレーシアとの連携を一層強化したいと述べた。

これに対し、アンワル首相は「包括的・戦略的パートナーシップ」の下、両国関係を一層発展させていきたいと応えた。

岸田総理は、政府安全保障能力強化支援（OSA）を通じたマレーシア国軍への警戒監視用機材の供与決定に言及し、自衛隊とマレーシア国軍の共同訓練が実現したことを歓迎するとともに、海上法執行分野の協力を一層強化したいと指摘。また、エネルギー移行や脱炭素化、レアアースを含む重要鉱物、デジタルやサイバーセキュリティ、サプライチェーン強靭化などの経済安全保障、人材育成といった分野の協力を推進したいと述べた。これに対し、アンワル首相は、「OSAや種々の能力構築支援に対する感謝を示し、これらを含む幅広い分野で日本との協力を一層進めたい」と応じた。

両首脳は、東シナ海及び南シナ海情勢、イスラエル・パレスチナ情勢、ウクライナ情勢、核・ミサイル問題や拉致問題を含む北朝鮮への対応についても意見交換を行い、引き続き連携していくことを確認した。