検査能力1日あたり15万件数を目標＝保健省-2021/01/23

保健省のノール・ヒシャム事務次官（衛生総監）は１月21日、新型コロナウィルスのＲＴ－ＰＣＲ検査能力を現行の１日あたり７万件から15万件に引き上げたい考えを示した。
国内での検査施設数は現在、民間も含めて68カ所。一部施設で人員や利用方法を最適化することで、最大１日あたり10万件数まで引き上げることが可能であることがわかったという。
また、サバ州のタワウとラハッド・ダトゥ郡などに新たな検査施設をすることも同事務次官は表明。これらを含めて検査能力を15万件に引き上げるとしている。ただ、引き上げ時期については述べなかった。
検査施設は昨年初めには23カ所のみで、検査能力は１日あたり１０００件にとどまっていた。しかし、感染者の激増に伴い、同省は検査能力を断続的に引き上げてきた。
同事務次官はまた、２月までに「新型コロナ評価センター」を設立するとも述べた。感染者の症状を分類して官民の病院に振り分けてモニターするセンターとし、23日にも設置に向けた官民の関係者の会合が開かれる。感染者が激増しているため、無症状や軽症の感染者は自宅での療養に切り替えたい方針も表明。診療所などの協力や濃厚接触者追跡アプリ「MySejahtera」を使用して自宅療養者をモニターする仕組みにしたい考えも示した。　　一方、スランゴール州の新型コロナ対策・タスクフォースのズルキフリ委員長（前保健相）は、現状の１日あたりの感染者数をみると、１日あたりの検査能力10万件でも足りないと述べた。世界保健機構（WHO）の基準に沿えば、同20万件が必要と指摘。検査が早く安いＲＴＫ抗原検査キットを入れて検査能力を上げるべきと主張した。